第41話 朝起きたら全部解決してた……

白仁琴音しらにことね


リースちゃんが起きてから3人で向かい合って20分くらい、泣きそうな顔でリースちゃんが言った


「ワガママ、ごめんなさぃ…」


「「????」」


リースちゃんワガママ言ったっけ?

朱音ちゃんも不思議そうにしてるからわからなそう…


「あのねリースちゃーーー」


「ごめんなさいぃ、嫌わないでぇぇ……」


嫌ってないよ〜!

心が痛いよ…あの作戦こんな気持ちになるならやらなかった


「大丈夫ですよ、リースちゃんを嫌った訳ではありません私達の自分勝手な欲のために悲しませてしまってごめんなさい……」


「嫌いじゃ、ない…?」


「私も姉さんも大好きです!」


朱音ちゃん頼もしい、カッコいいよ!


「……」チラ


「?」


朱音ちゃんが私に視線向けてくる

任せろって事?いやあの視線は違うな…


わかった!


「!」わかったよ!


「……」コクコク


ふっふっふ

さぁ見るがいい、私が単位落としそうになったとき教授に特別テストを開催して貰えた伝説の技!


「私もリースちゃん大好きです!こんな事してごめんなさい!」


土下座!!


「何やってるんですか!」


「ふぎゅ!」


急に叩かれた、痛い!


「違うでしょ、いや違わないけど違いますよ!」


何が違うのぉ…


「ふふ……」


リースちゃん笑ってくれてる、やっぱり正解だったんじゃないの?


「ぎゅってして……」


「うん、わかったよ?」


なんでかは分からないけどリースちゃん抱き締めて良いっぽい


「えへ……ずっとぎゅって、離さないで……」


おやぁ?

なんか雰囲気が怖い気がしたぞ、天使みたいに可愛いリースちゃんだから気のせいだとは思うけど


「ずっと…ずっと……」


うん、可愛いな(思考停止)


「朱音ちゃんこれで解決だよね?」


「気になる事はありますがいいと思いますよ」


朱音ちゃんに小さい声で確認したけど仲直り成功みたい


「一緒…離れ、ない……」


「寝よっかー?」


「うん……」



〜エルフ〜


「はい、あーん」


「あー」


朝起きたら全て解決してた……

目が覚めた時は2人に抱きしめられてて昨日の雰囲気が嘘みたいに消えてた

ただ前より2人が過保護気味になってる気がするけど


「2人とも謝って和解したのかい?」


「はい」


「そりゃ良かったよ」


「私達が何をしようとしてたのかわかったんですか?」


「そりゃわかるよ」


何しようとしてたかは気になるけどエルフボディから幸せ溢れ出てるからこれでいっか!


「う〜〜、悔しいです…和解できたのはいいことなんですけど一緒にお風呂入れる機会が無くなってしまった……」


よかった…

昨日お風呂入った時は友美さん凄く怪しい手つきで私の身体触りまくってきたんですよね、身の危険感じたし琴音さん達と仲直りできて本当によかった


「今日学校なんですよね…」


「あれ、土日休みじゃなかったい?」


「1日の授業が少ない代わりに土曜日も登校になったんですよ」


「あれか、怪物の影響か」


「そうです」


色々なところに襲撃の影響出てるんだなぁ


「朱音様、今日の送迎ですが私ではなく別の者が担当します」


「え、なんでです?友美さん忙しいとか?」


「はい、リース様の学校に説明や手続きしないといけないんです」


「そうなんですね」


そういえば学校に通うとかあったな、テストの後すぐに眠くなって忘れちゃってた


「今日は一緒にのんびりしようねぇ〜」


「うん…!」


琴音さんの腕に抱きしめられるの好きぃ…


ーーーーー


「リースちゃんの髪の毛サラサラで綺麗だね〜」


「むふぅ……」


ずっと幸せです〜〜

エルフボディもブラッシングされてる猫みたいに溶けてます


「あの〜、少しいいですかね?」


「護國さん貴方あの雰囲気に話しかけるなんて勇者だね」


「この件は私も譲れないので」


ママさんの言う通りです、エルフボディの幸せ空間に入ってくるなんて勇者以外の何者でもない


「なに……」


「リース様の制服届いたので着替えみてください、サイズは合ってるらしいんですが念の為に確認しておきましょう」


どうしてサイズを知ってるんですか?


「ではリース様少しだけ時間ください」


「私も行きます〜」


「サプライズがあるので琴音様少し待っていてください」


「え〜」


サプライズってなんだろ

そういえば何処の学校行くのか教えて貰ってなかった、見た目的にはやっぱり中学校だろうなぁ…


「二人きりになれましたね!」


「そうだね……」


友美さんと部屋入ったら少し怪しいセリフ言ってきたんだけど、怖いなぁ


「これからリース様が通う学校の制服はこちらでーす!」


「ん、あれ…?」


友美さんが持ってる制服だけど朱音さんが通ってる高校の制服っぽい!

もしかして朱音さんと同じ学校に通えるのかな?!


「気づいちゃいましたか?そうです、リース様は明日から朱音様と同じ高校に通いまーす!」


「わーい…!」


これにはエルフボディも満面の笑顔です、両手上げて喜んでます


「じゃあ着てみましょう!」


「うん…!」


学校に行くの嫌だったけど朱音さんと一緒なら楽しめそう



〜???〜


『報告は以上か?』


「そうよ」


あー、ヤダヤダ

折角この世界で豪遊するだけの楽な仕事だと思ったのに……


『ふむ、利用されている可能性があるのか…ならば引き出す餌が必要だな』


「そっちのエルフ達はなんて言ってるのかしら?」


『異世界とはいえ我等が同胞が利用されてるのならば助けたい、と言っていた』


「なら私が見つけ出して保護するのでいいわね?」


『あぁ頼む』


まぁ既に探してるのだけれど、私が全力で探してるのに全く見つからないのおかしいわよね?

先にこっちの世界に拠点を作るべきかしらね、英雄様って子が利用できそうね


『暫くしたら其方に増援を送る、それまで無理するなよ、ラッセル』


「その名前はやめなさい!私はカマーよ!」


『はぁ、無理するなよカマー』


「了解」


???→カマー

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