第36話 黒いヒョロヒョロ

〜エルフ〜


魔法で作った水の球体みたいな精霊めっちゃ強い!

出てくる怪物達を目にも止まらぬ速さで倒していってて爽快です!


「ふふふ……」


エルフボディも楽しそうに笑っています


(その笑い方黒幕にしか見えんのぉ…)


(爺さん、あんたが作ったんだぜ?)


あとやる事は全部倒し終わった後に召喚したやつ消す事だけなんだけど


「ガアァァァァ!!」


「ケェェェェ!」


いつもより数が多くて帰れない…


「多い、ね……」


(確かに多いの、もしかしたら指揮官クラスの敵来てたかもしれんなぁ)


(来てたとしてもあの精霊の数に混戦状態じゃ生きてないだろ)


ドーン!!


「ん…?」


出た瞬間に倒してるから物が壊れる音しないはずなんだけど…


「おぉ……」


(爺さーん、暇だと思ってたけどなんか強そうなの出てきた!)


棒人間みたいな黒いヒョロヒョロの身体でそこそこ大きい盾と剣振り回してるヤバい奴がいる


ん?なんか、かっこよく見える?

真っ黒なヒョロヒョロ……


「えい……」 テシ


(おぉ、急におでこ叩いてどうしたんじゃ?)


「なんでも、ない……」


エルフボディの好みが本当にわからない、鯖とほうとうが好きなのは許そう、けどアレに格好良さ感じちゃダメだと思う


(あれ一体しか居ないのか、最終兵器的な?)


(格下世界からの襲撃なんだろ?あれがいるのはおかしいよ)


(もう一回調べ直すとするかの、とりあえずヒョロヒョロ倒してしまえー!)


(りょーかい、リースも魔法使えよー!)


メイス振り回し始めた準備運動ですね


「よし…

『風の加護を 加速』

行こうか…」


トッ


ビルから飛ぶのかなり怖かった、風強かったし安全なのはわかるけど反射的に……

一気にヒョロヒョロの前に来たけど


「キ、キギ?」


こいつでかいな、3メートルちょいある


「ギエェェェ!」


「危ない……」


速いな、剣で切り掛かってきてチャラ男神が動かしてくれてたからなんとか避けれた…

攻撃見えなかったのはまだ身体に慣れてないって事なのかな?


(あいつのどこに重そうな剣振り回す力あるん?怖くね?)


(そこ考えたら負けだろ、後くだらないことで話しかけるな集中できねぇ)


動かしてないのに動く変な感覚を感じる〜


(なんで早く倒さないの?)


(ギリギリで戦ってた方がなんかかっこいいじゃろ?)


相手が剣で攻撃してくるのをメイスで受け止めたり身体そらして避け続けてる


(うーん、相手に意思は無さそうか?命令を守ってるだけのゴーレムに近いな、よし壊そうか!)


(ちゃんとした理由あるじゃん、遊んでるだけじゃなかったんだな)


私も遊んでると思ってました


「!」


メイスの攻撃が盾に当たった瞬間に衝撃波が出てきてめっちゃ吹き飛ばされた!

途中助けようとしてくれた水精霊達がクッションになってくれた、ありがとう


(なんだ今のは、カウンター?よくわからねぇけど燃えてきた)


(お前リースたんに怪我させてるんじゃねぇよ)


(そんな話はどうでもいいから早よ倒せ)


「ギィエェェ!」


こっち来た!

走っ……アレは走ってるのか?

滑ってる?いや回ってる?


(なんだあの動き剣と盾以外ぐるぐるしてるのぉ、自由に形変えられるんじゃろうか?)


(リース!メイスに魔力ありったけ込めてその場に待機!あとは俺の反射神経を信じろ〜)


魔力込める…込める……


(ほらロリ女神もボーッとしてないでマラカス持つんじゃ!)


(はぁ?マラカスなんてなにに使うんだよ!)


神様と女神様がふざけてるからかチャラ男神が1番まともに見えてしまう不思議現象


(よし、今だー!)


「えい…!」


メイスで叩こうとしたら急に大きなオーラがでてヒョロヒョロを押し潰した


「ギィオォ…ォォ……」


このヒョロヒョロが血とか出るタイプじゃ無くて良かったと思った瞬間である、ゴブリンとかだったら大変な事になるだろうから


(ミッションコンプリート!)


(ナイスじゃチャラ男!)


(リース、あっちの怪物達も終わりだけど少し遊んでくか?それなら付き合うけど〜)


エルフボディからも帰りたい感情を感じるので帰りたいです


「かえ、る……」


(すぐ送るぞー)


はぁ、今日は疲れたな

今から帰っても琴音さん達すぐに起きてるだろうしフラフラしてたら心配されちゃうかもなぁ


(リースかっこよかったな)


(編集して上映会やるかのぉ!)


恥ずかしいからやめて!?



白仁朱音しらにあかね


やらかしましたね

ソファの上で寝てしまうほど疲れてたとは…

それに早く寝過ぎたせいでまだ朝早いのに目が覚めてしまいました

いつもなら軽く勉強したりするのですが今はできません


「すーすー…」


寝ているリースちゃんを抱きしめてるからです、私が起きるときっとリースちゃんも起きちゃうから


「…この思考も4回目です」ボソッ


私の体制じゃ時計見えませんがみんなが起きるまで後1時間ほどあるでしょうか?


「あかにぇ……」


「!!どうしました?」


今まで寝てたはずのリースちゃんに声掛けられてびっくりしました、起きちゃったのかな?


「離さ、ないでぇ……」


「あった、めて……」


怖い夢でも見てしまったのでしょうか?

いつもより私に抱きつく力が強い気がします


「私は居ますよ」


「寝うぅ……」


めっちゃ可愛かったですね!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る