第35話 壁走りさん… いや呼び方

〜エルフ〜


(爺さんあいつやばいわ、話通じない)


(処す?)


(チャラ男は集中しろ!リースが怪我したら僕の世界に連れてくからな?!)


目の前に木刀持った魅了野郎

いきなり火魔法で攻撃してきて会話しようとしても攻撃をやめない


「はぁぁぁ!!」


「あぶな……」


電柱が切れたんだけどあの木刀なんなん?魔法で強化してるんだろうけど危なすぎる


「お前を倒して平和な世界を取り戻す!」


(こいつもう消しちゃわない?)


(待て、消すにしても人目が多すぎるから今後の計画に支障がでるぞ)


めんどくさいな、エルフボディからも勝手に動いてくれるとはいえ状況が変わらないからかイライラを感じる


「もういいや……めんどくさい…」


(ん?どうしたリースたん)


わからないです、私ではなくエルフボディが言いました


「本気、見せてあげる……」


(お?リースたんがやる気なんて珍しいの)


(動かしてるの俺なんだけどな)


ん?

なんか足元に魔法陣展開されてるんですけど、それにエルフボディが何考えてるかわからなくなったんですがこれやばくね?


(おい!リースお前何やってんだ、その魔法手加減できねぇだろ…完全に消す気満々じゃねぇか)


(本気じゃの、もしかしたら門ごと消え去るかも)


(呑気なこと言ってんじゃねぇよお前ら!リース落ち着け、その魔法撃ったら色々と終わるぞ!)


エルフボディさん止めてくれませんか?


「いや……」


うん、完全に身体の乗っ取りだね

3神いるから新しい人格本当にないのか今度絶対に調べてもらおう


「ふふ…あと少し……」


魔法発動まであと少しみたいです


(え、待って操作受け付けないんだけど…笑えねぇ)


(それまじ?終わったのぉ…ま、いっか)


(良くねぇよ!これから仕事倍増だぞ、そうなったら僕リース連れて帰るからな!)


(あれ?相手全員気絶してるじゃん、それ撃つ必要ないぞー!)


「いや、撃ちたい……」


(リースたんダメじゃぞ?今度儂の世界で好きなだけ撃たせてあげるからその魔法陣ポイしなさい)


「むぅ…」


ほっ

よかった身体動かせる!


「どうしよ……」


本当だよ、どうすんだよこの状況……

魅了野郎含めて全員伸びてて道のコンクリはボロボロだし


「あ!隊長あの子ですよ!」


「ここ黒幕いるって聞いてたんだがな、ちょっと話聞いてくるわ」


あの人達じゃん、久しぶり!

この状況見てそんな軽い口調で会話できるの強いっす


「こんにちは〜、覚えてますか?」


「うん、壁走ってた……」


「あ、そっちじゃなくて、俺達に魔法かけてくれたでしょ?」


「覚えてる、生きててよかった……」


魔法の力が凄くてもう大丈夫だって途中から見てなかったけどね


「ありがとう、君のおかげで多くの人命が救われた」


(さっきのと比べてまともじゃの)


そうだね!


「私の、役目……」


「そういえば守護者と名乗ってたな、一つ聞いてもいいか?」


「……いい」


「その、そこで倒れてる人達は国を一緒に守ってる俺の仲間?いや同志?なんだが…なんで戦ってるのかと……」


話が通じない奴等がいたんです!

魅了野郎を筆頭にみんな私の事攻撃してきたんですー!


「襲ってきた……」


「そうか、少し待っててくれ」


隊長さん駆け足で他の隊員いるとこ戻ってった


(これからどうすんだ爺さん?)


(もう始まるから分かりやすく目立つ戦いして終わるかの?)


(そうだな魅了野郎を含めて魔法使える奴は気絶してるし被害0で解決させればリースが仲間って事アピールできるか)


まだやる事あるのか


(後2分くらいだから話し合いしてる奴らにそれっぽいセリフ言って戦い行くかー、セリフは任せた!)


「おー……」


まさかの丸投げかよ!チャラ男神少しめんどくさくなってるだろ…

頑張れあと少しだ…多分


「壁走りさん……」


「待って俺そんな呼び方?」


急に後ろから声掛けたのに驚かないのすごいな


「敵来る、任せて……」


「解決、してくれるのですか?」


「うん、それじゃ……」


よーしやるかー!

動かすのは私じゃないけどね


ーーーーー


17...16...15..


始まるぞー!


(戦闘は初めてじゃな、緊張するかもしれんがリラックスしてかっこいいセリフ考えるんじゃぞ!)


(カメラちゃんと回しとけよー)


英雄様(笑)である魅了野郎が気絶して戦えないせいか防衛場所に待機してる自衛隊さん達の顔色が悪いな


(制御はこっちでロリ女神がやってくれるから魔法の詠唱始めろー)


(は、僕がやるの?!)


「やるぞー…

『此処は我の空間である エリア変換水』

よし、つぎ……」


「なんだこれは急に動きが!」


「本部!原因不明だが動きが阻害されている!」


自衛隊の皆さん焦らせてごめん…

指示通りに水中にいる様な感覚になる空間広げる魔法使ったんだ、本当にごめんなさい…

まだ次あるけど


『水宿し我が兵士 簡易召喚・精霊』


これでオッケー準備完了!


(リースたんカッコいいぞー!儂さらに惚れちゃう!)


ありがとう神様!


2...1...0


さて、問題無く終わってほしいなぁ…



〜???〜


「あらやだ、なかなか高位の魔法が展開されてるわ報告と違うじゃない」


『問題が起きたか?』


「大問題よ〜、相手に高位の魔法使いがいるわ、相手を見てないからわからないけどこれ以上の魔法使えるなら私より強いわぁ」


『今回は戦わず相手の情報を集めろ』


「了解したわ〜、それとナデーリア様に帰り遅くなるかもしれないって伝えておいて〜」


『了解した』


「全く、簡単な任務かと思っでたのにー!」


でも少し考えて見ればわかった事よね、私が使った門しか正常に機能しなかったり上手く領土を奪えなかったり誰かが妨害してたのなら納得がいくわ〜

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