第31話 学校壊すことが出来る魔法とか…

〜エルフ〜


「綺麗になった、リース手伝いありがとね」


「いぇい……」


エルフボディすごい機嫌がいい

掃除して、琴音さんとうどん食べて、掃除して、褒められて

完成したのはハイテンションエルフボディ


「〜〜〜〜♪」


「ノリノリな曲だね」


ガチャ


「ただいま…」


「おかえり朱音」


朱音さーん!?

帰ってきたと思ったらすごく疲れてそうですよ、久しぶりの学校だったし何かあったのかな?


「おかえり……」


「リースちゃん、ただいまです…」


「朱音、あんたなんかあったのかい?」


「久しぶりだったのと魔法使えるのがバレまして、休み時間とかに質問責めにされてかなり疲れちゃいました」


魔法を見た事ない人だとどんな感じなのか気になるよね〜

使える人がいたら質問しちゃう気持ちわかるかも


「おつかれ…」


「ありがとうリースちゃーん…」


「よしよし…」


友美さんからずっと見られてる気がするんだけど…


「朱音ちゃんおかえりー!あ、リースちゃん抱きつかれてるのずるい〜」


「ただいまです姉さん、それと抱きついてくれてるのは今日頑張った私への正当な対価ですので邪魔しないでください」


エルフボディも喜んでるからストレス解消になるならいくらでも抱き締めちゃって!


「そういえば魔法使う許可ですが私がいるなら自由に使っていいとのことでしたよ?」


「え、ほんとですか?」


「朱音様が教室で魔法使ってと言われてたのを聞きまして許可を頑張って取ってきました」


「……」


「……」


これ友美さんわざとやったのかな?

朱音さん顔面蒼白だよ…


「リースちゃん…」


「なぁに……?」


「世の中って、残酷ですよね…」


「そうだね……」


真顔だ…

今日は頑張ったご褒美としてずっとくっ付いてるからさ、なんとか立ち直ってね?


「学校壊すことが出来る魔法とか、ないですかね?」


その思考危ない!

てかエルフボディさんも脳内で爆破魔法の資料が急に出てきましたけど実際にはやらないよね?


「あった……」


「本当ですか?よければ教えて欲しいです」


「うん、2人きりで……」


いや教えないよ!

なんで危険すぎる魔法教えようとしてるのかな?朱音さん破壊神にでもするつもりなのか?!


「一緒に隅っこ行きませんか?」


「行こっか……」


思春期には魔法の詠唱は恥ずかしい、きっと朱音さんの頭の大部分は『やりたくない』でいっぱいになってそう


「安心しますね、角」


「うん……」


背中壁につけると思ったらまさかの逆で角を見つめてる


「ありゃダメそうだ」


「朱音ちゃんはどうして気落ちしてるの?」


「琴音、もう触れないであげなさい」


「はーい」


あ、詠唱いらない魔法あるじゃん


「朱音、手貸して…」


「はい…」


朱音さんの両手を包みこ…むのは無理だから片手だけで


「柔らかくて暖かいです…」


朱音さんの魔力をバレる様に引き出して半透明なボール作る、何も知らない不思議そうな顔をして


「なにこれ…」


「半透明で柔らかくて、なんでしょうね」


「プニプニだ…」


「何か取られた様な感覚あったのですが私が作ったんでしょうか?」


「わかんない…」


半透明ボール気持ち良くて好き


「スーパーボールみたいに跳ねるか投げてみません?」


「やろう…」


「ちょっと借りますね……えい!」


ボコォ…


「あ……」


まじかよ!ボールの形まんまで壁に穴開いたよ、魔力って飛ばすだけでこんなに危険なのか!


「朱音様、リース様大丈夫ですか?」


「大丈夫です」


「一体なにがあったんですか?」


このままでは私の所為なのに朱音さんが怒られてしまう…


「えっと、さっきと同じ様な感じで何か抜き取って……」


「おぉ…」


感覚を覚えて貰える様にやったけど形悪いとはいえ1発でできるとは思わなかった…


「これを投げました…」


「これは…何かしらの魔法でしょうか?私が教えてもらった魔法には似た様なものはありませんね」


「そうなんですね、まぁ今はリースちゃん以外どうでも良いです」


少しマシになったかと思ったけどまだダメっぽかった


「新たな魔法として報告しておきますね、それと修理費用はこちらで負担しますので安心してください」


「よかった…」


本当に良かった!


「リースちゃんの不思議なところ見つけました」


急にどうした?!


「同じシャンプーとリンス使ってるはずなのに自然な香り、森みたいな爽やかで落ち着く匂いがします」


「……」


今の朱音さんちょっと怖いなぁ


「ほら、そこの2人ご飯出来たぞー」


「朱音、行こ…?」


「行きましょう」


今日は朱音さんご褒美デー

ずっと癒します



〜神様〜


「もう帰らせろよー!なんなんだよお前ら!」


「まぁ待つのじゃ、ロリ女神に会って欲しい子がいるんじゃよ」


「誰だよ〜、そんなこと言ってまた変態増やすのかよ…」


あれかチャラ男神の事を紹介した時の事か、アイツ変態呼ばわりされてやんの


「そういえばチャラ男神は何処行った?」


「端っこで仕事してるぞ」


ふーん、どうでもいいや

それよりやばいのぉ、ロリ女神いつでもここから逃げれる様に儂が油断するのを待っている


「もう帰りたいよぉ、呼んだ奴はデスマーチ中だし爺さんは起こしても呼んだ理由言わないし…軍ちゃん助けてぇ」


やばい、軍服女神を呼ばれたらめんどくさい!


「儂の世界で保護した子と会話してほしいんじゃよ」


「んあ?どう言う事だよ…」


さぁ、考えるんじゃ

此処に残ってもらうための理由をでっちあげるんじゃ!


「その子は儂の眷属じゃったんだが酷く傷つけられてしまってな、少しずつ心の傷を癒してる最中なんじゃ」


「つまり、リハビリって事か?」


「その通りじゃ」


いけるか?


「わかった、残ってやるよ」


「ありがとう感謝する…」


キターーーー!

儂の作戦大成功!

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