第25話 私とチェスしましょう 麻雀……

白仁朱音しらにあかね


「やぁ、急に呼んでしまって悪いね」


「え、はい」


また来ました会議室

この前説明してくれた人が今度はリモートじゃなくて普通に居た


「護國さんも久しぶり」


「ええ、どうも」


「元気そうで良かったよ、そういえば妹さんの怪我治ったそうだね、おめでとう」


「ありがとうございます、私は何も知りませんし探るのは辞めた方がいいと思いますよ?」


「そうか、でも諦められなくてね国を守る為でもある」


「そうですか」


険悪?いや少し違うように思うんだけど居心地悪いなこの空気…


「今日呼んだ理由はねまた襲撃が起こりそうなんだよ、あぁ安心してくれ今は戦う必要はない私に魔法を見せて欲しいんだよ」


「ここでですか?」


「話長くなるけど何か飲むかい?」


「じゃあ水を…」


友美さんが水持ってきてくれた、前のまだ名前教えてもらえてない人はミルクティー飲んでる私も頼んだら貰えたのかな……


待ってあの黒い粒々タピオカじゃない?


「君はライトの魔法を使ったと聞いた元から使えたらしい彼を除いたら君で4人目だが他の人にはない特徴があった」


ごめんなさい真面目な話なんだろうけど片手にタピオカミルクティー持ってて集中出来ない…

なんで今ピーク過ぎたそれ飲んでるの?


「自力で習得出来たのが君だけなんだ」


「え、他の方法があるのですか?」


「自分より遥かに技量の高い人に魔力の塊をこじ開けて貰うって方法なんだけどね、この方法を使うと開けてもらった側は1時間ほど気絶しちゃうんだよね」


開けてもらうって聞いた時は一瞬リースちゃんに手握られた時の奴かなって思ったけど気絶しなかったし違うか

リースちゃんに手握られた喜びの力で自力で開けたのかな?


「そんな事情もあって魔法を使ったって報告を信じきれなくてね、ここで使って欲しいんだ」


「わかりました、成功したライトで良いですか?」


「問題ない、よろしく頼むよ」


大丈夫…

これは確認だからただの確認

そう、恥ずかしくない


「始めます…『暗き夜を照らす光 ライト』」


「おぉ、聞いていたより光が弱く感じるのだが少しセーブしたのかい?」


「はい、姉に直撃して目痛そうだったんで…」


あの時は分からず力込め過ぎちゃったからね

サングラスしてるのは元から眩しいって聞いてたからだろうな


「そっかありがとう、話はこれで終わりなんだけどどうしよっか怪物達が来てて解決してないっぽいから身の安全守る為にここに居てもらわないといけないんだよねぇ…」


めんどくさ!


「麻雀でもするかい?」


「私麻雀の役は平和しかしらないです」


「平和縛り3人麻雀」


「麻雀やりたくないです」


「何言ってるんだい護國さん!麻雀楽しいじゃないか!」


目の前の人に無双される未来しか見えないんだけど


「朱音さん私とチェスしましょう」


「良いですね、やりましょう友美さん」


今度リースちゃんにチェス教えてあげましょう、この前やった時オセロ強かったからチェスも知ってて強いかもですけど


「でもなんでここにボードゲーム沢山あるんですか?」


「意外と暇人が多いんです…」


「そ、そうなんですね」


「朱音さん先行どうぞ」


「ありがとうございます」



「麻雀……グス……」



〜自衛隊7班〜


「撃ち続けろ!近寄らせるな!」


弾が切れなければ問題ないが前の時と同じで数が多いな、守護者と名乗る子に協力求めればよかった…


「隊長!これ重いですけど使ってください!」


「サンキュ…これ道路標識じゃねぇかどっから取ってきた!てか良く持てたな」


「何言ってるんですか隊長も持ててるじゃないですか」


マジだ、全然余裕で持ててるし振り回せる違和感がなくて気づかなかった

俺化け物になっちまったよ


「守護者が消える前に唱えてた奴もしかしたら魔法ってやつなのかもしれないっすね」


「確かに元からバケモンみたいな隊長ならともかく俺達もだもんな」


「そこ!何喋ってんだ気抜くな死ぬぞ!」


急にとてつもない速さで動けるようになったりして油断しちまうのもわかるけどな


『7班、D地点へ向かえ怪物共の数が多く負傷者が出ているサポートに回れ』


「了解しました」


この地域囲うように展開してる部隊がよかった…

陽動担当だからバケモン共に当たる回数多いんだよなサポートに入る数も多いからかなり危険な役なんだ

怪物の本隊と戦うところよりはマシだが


「お前らこれからD地点へ向かう怪我人が居るようだから救援重視、迅速な行動を心がけろ!」


「「「「了解!」」」」


ーーーーー


「あいつ壁走れるのかよ?!」


「道路標識を振り回して怪物達蹴散らしてる奴もいるぞ」


「7班の奴等やばいっすわ…」


「助けてくれたのはありがたいが、ちょっとなぁ…」


どうしてこうなった!

いつもより早く走れたり、ジャンプ力上がってたり、重いもの持てたりしてテンション上がるのはまだわかる

けどな


「怪我人運んできました!」


15分で本陣行って壁走りながら帰ってくる俺の部下は側から見たらバケモンなのよ

大人の脚でも片道30分は掛かるからな


『7班、今怪我人が運ばれてきたんだが…お前ら何があった…』


「全て終わったら、報告します…」


オペレーターも困惑気味だ


「隊長、この流れで敵の本陣に突撃しましょう!今ならやれます!」


絶対にやめろ

お前はどうしちまったんだ酒で酔っぱらった時みたいなテンションになってるぞ


『7班、好きにやれとのことです』


絶対上の奴らも理解する事を諦めただろ


「前方に20体ぐらい固まって動いてる奴等いるんで行ってきます!」


遂に俺の指示さえ聞かなくなった…

もういっか


「お前ら!1番怪物倒した数少なかった奴の奢りで回らない寿司食いに行くぞ!」


「「「「ウォォォォォ!」」」」



〜対策司令部〜


「7班、どうしますか…?」


「被害がなければ良いと思うよ…」


「そうですか、責任者私じゃないんでどうでもいいんですけど」


「何かあったら一緒に…謝ろうね…」


「いやです」

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