第19話 調べる必要ありますね 視線が…


「〜〜〜〜♪」


暇だなぁ

寝てる間なら神様のとこで魔法の練習するんだけどここでも出来なくもないけど琴音さん達居るしあんまりバレたくないからなぁ


「〜〜〜〜♪」


「お、曲変わった?」


「静かに、お父さんの声入っちゃうじゃん」


「す、すまん……」


というかエルフボディ30分くらい歌いっぱなしだけど大丈夫なのかな喉枯れそう


「〜〜♪」


「あ、止まった」


「水飲むかい?」


「寝る……」


エルフボディは寝るそうです

もう何するか予測不可能である、ときどき本当に私が動かしてるのか不安になる


「じゃあ一緒に寝る?」


「う〜ん……」


エルフボディが自分で言っておいてなんですがあんまり眠くないんだよね


ガチャ


「お、帰ってきたっぽいぞ」


「朱音ちゃんお母さん、おかえりー」


「あぁ、帰ったよ」


ママさんと朱音さんと誰?!?!


「リースちゃ〜ん!」


「ぐぇ……」


最近、締め付けられること…増え……た…


「ちょ、朱音ちゃん、リースちゃんが苦しそうにしてるよ少し緩めて」


「もう少し、もう少しだけ」


駄目だ、意識が……


「ウッ……」


「リースちゃん、リースちゃーん!」



護國友美もりくにともみ


私は国を守る組織の人間

今は白仁朱音様の護衛です


本来なら護衛部隊の指揮を取る筈だったのですが急に変更を知らされました、それだけならまだしも朱音さんだけ自宅に帰宅と異例の命令が下され上司が言うにはとんでもない圧力をかけられて計画を無理矢理変更させられたらしく指示には従いつつ圧力を掛けてきた存在を探れと命令が入っている


いや無理です怖いです

私の所属してる部署は警察の裏そして国を管理してる所よ?

誰が圧力かけられるのよ……

逆に会いたいわそんな存在


「リースちゃん、リースちゃーん!」


「このまま寝ましょう……」


「朱音ちゃん!その前にリースちゃんの抱き締め緩めてあげてー!」


「うるさいよアンタら!ピザ頼んでるんだよこっちは!」


えぇ……

朱音さん先程までしっかりしてた筈なのに急にダメダメになってしまってる…


「どうも、あのーお名前を聞いても?」


朱音さんのお父さんですね


「私は護國友美と申します、朱音様の護衛として住まわせていただきます」


探るには共に行動するのが1番とのことで上司に言われてしまったのでしょうがないのですが気まずいです…


「え!護國さん一緒に住むんですか?」


「はい、ご迷惑をおかけします」


「私も知らなかったなぁ…」


朱音さん!

帰りの車で説明しましたよ?


「ピザが来るまで寝てます、来たら呼んでください」


「待って?なんでリースちゃん連れてこうとしてるの?」


「寝てしまってるので」


「朱音ちゃんが締め落としたんだよ?」


「わかんないです」


「そっかぁ」


なんだこの会話すごく空気が緩い


「じゃあピザが来たら呼ぶよ、それと朱音は色々とあって疲れてるんだ寝かせてあげな」


「すいませんね騒がしくて」


「いえ、仲良くていいと思います」


「そうですかね?ありがとうございます」


あ、そういえば資料に載ってなかったあのリースって呼ばれてた娘は誰なんでしょう

調べてみる必要がありますね



〜エルフ〜


「……?」


はっ!

朱音さん寝てる、エルフボディを抱く力いい感じ


「起きて……」


「うぅ、よくわからないけどめんどくさいよ」


「おはよ……」


よくわからない寝言だ、朱音さんなにかされたのかな?


「大丈夫…?」


「えぇ、駄目です」


駄目なの?!


「いい子……」


「リースちゃん、私戦わないといけないかもしれないんです」


「戦う……」


「そうです、テレビに出てるあの化け物と」


なるほど戦うのやっぱり怖いよね…

エルフボディ大丈夫かな


「こわい…?」


「正直怖いです」


「一緒、逃げる…?」


多分神様なんとかしてくれるでしょう


「それもいいかもしれませんね」


「うん…」


「でも、辞めときます最後の手段にします」


「そっか…」


「ただ、今はこのままで」


「うん、わかった…」


ちょっと抱き締めキツくなった

でもこれぐらいなら大丈夫


「リースちゃん」


「ん……」


「不思議です、安心します」


覚悟が足りなかったのかもしれない

私は死んじゃったけど親は助かってて侵略始まったのに普通に国や世界は動き続けて

でも苦しんでる人がいる

その事にやっと気づけた


だから


「守る、よ…」


「ありがとうリースちゃん」


ーーーーー


ピザだぁぁぁぁ!


「パイナップル乗ってる奴美味しいよね」


「うん…」


このエルフボディちょろすぎる

さっきまではあんなに暗めな気持ちになってたのにピザ来て食べ始めたら少し幸せな気分になってる


だけど…


「ウマウマ…」


「……」ジー


めっちゃ見られてる

誰?!

名前わからないの、琴音さん達って三姉妹だったの?


「な、なぁに…?」


「いえ、すいません」


久しぶりにエルフボディ怖がってる?


「うぅ…ごちそうさま……」


「もういいの?」


「うん…」


エルフボディ怖がってるんだもん

なんなら私も怖い、ピザに集中できない…


「うえ、いく…」


「昨日寝た部屋ですか?」


「うん…」


「じゃあお風呂の時間に呼びに行くね!」


「わかっ、た……」


ずっとみてくるよぉ

視線怖い……


「………」


1人になってもやる事ないんだよね

しかもエルフボディ震えちゃって何もできない


「う、うぅ…怖い……」


「視線が…ひぐ…怖いぃ」


おぉ不安を感じる

琴音さんと初めて会った時と同じ感じ


ガタ…


「ヒッ」


誰か居たな、1階に戻ったけど


「……グス」


琴音さん抱っこしてくれないかなぁ

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