第9話 母 襲来

〜神様ワールド〜


毎度お馴染み真っ白空間

着せ替え人形にされたり可愛い可愛い言われてベットで寝るまでずっと撫でられ気絶するように眠ってしまい、これから神様の相手しないといけないと思って少し憂鬱な気持ちになってたのに


「ふんぬぅぅぅぅ、ぐあわぁぁぁ」


神様が髭とか髪の毛とか逆立たせて怒り狂ってる

どうしたん


「があぁぁぁ!」


怖いよ、、

やばいエルフボディが震え始めた、この空間で臆病が発動するのは初めて…


「うぅ…」


まずいエルフボディに意識が引っ張られてる…

怖い、怖いよぉ……


「あ!すまぬ!リースたん怖がらせてすまんかった本当に申し訳ない」


「な、なんで…怒って、たの?」


「あぁ、服を買いに行く途中にリースたんの頭に触れた野郎のことじゃよ」


確かによく分からないモワモワした気持ち悪い何かは出てたけど頭触られたから怒ってたの?


「あの…もわもわ?」


「リースたんはすごいのぉ!たがそれだけではないあの男の魂は異世界産じゃそれだけなら別に問題は無い、問題なのは記憶を持っておるんじゃ」


「記憶?」


「その通り、魂が存在してたのは化学よりも魔法が発展していた世界だから魔法の知識を持っててそれを利用して魅了の魔法を使っておるんじゃ」


つまりあのモワモワは魅了の魔法?!?!


「あぶな、かった……」


「いま現世は魔法より化学の方が強いから魅了魔法の本領は発揮できてないが異世界からの侵略が本格的に始まったら魔法は強化されるから危険じゃ」


「わたし、も…?」


「いや、リースたんは器の格が違うから問題はないが元々魔法の知識が少ない者達が危険じゃの、まぁ対策は考えておくから今は気にせんでいい」


「わかっ、た…」


俺も一回は死んだらしいし前世の記憶持ってる人が居てもおかしくないか…


「では魔法の訓練を始めるかの、あの門が開く日も近いから自分である程度動けるようにしておいたほうがいいからの!」


「うん…」



〜現世〜


「おはようリースちゃん!」


「んゆ、おはよう…」


いつも通り琴音さんの腕に抱かれ目を覚ました

今回の魔法の訓練は神様が丁寧に教えてくれた、門が開いて中から出てくる奴らに少しでも自力で対抗できるようにって意味らしい


「今日は私大学からの説明があるみたいだから行かないとのいけないの、一緒に居るって言ってたのに全然いられなくてごめんねリースちゃん……」


いやいや生活大事だからね特に学校は行かないと!


「でも安心して朱音ちゃんが来るまでお母さんが来てくれるからね、顔が少し怖いけど優しいから大丈夫だよ」


あのエルフボディを抱いて壁側を向いてるから見えてないと思いますがもう居ますよ?


「顔が怖くて悪かったね〜、琴音?」


「お母さん!居たの?!」


「全く、鍵開けて入ったのに気付かないでスヤスヤ眠って遅刻するよ」


「え、もう7時40分だ、やばい!」


琴音さん焦り出してる

懐かしいなぁ俺も良く寝坊したなぁ


「これおにぎり作っておいたから食べながら行きなさい」


「ありがとう!行ってきます、リースちゃん私頑張ってくるからね!」


「いって、らっしゃい…」


嵐みたいだったな


「さて、リースちゃんだね?私はあの子達の母親だよ、ママでもお母さんでも自由に呼んでちょうだい」


琴音さんが言ってたように少し顔怖いけどエルフボディが少しもビビらないし怖がらない……

なんでだろ?


「私、リース…よろしく…」


「よろしく、お腹空いてるだろ?家で作ってきたおにぎりだから少し冷めちゃってるけど我慢しておくれ梅干しは酸っぱいからな苦手なら昆布もあるからそっち食べな」


「わかった…」


おにぎりうま!

白仁家はみんな料理が美味しいのかな



〜白仁ママさん〜


「ウマウマ…」


随分と美味しそうに食べてくれるね


昨日の夜中娘から急に明日大学リースちゃん1人だと心配だからお母さん家来てってメールが来て我が娘の計画の無さに呆れてしまったね


「ごちそう、さま…」


もう食べてしまったか、足りたかな?


「食べるの早かったね足りたかい?」


「足りた、よ」


「それは良かった」


あの子達が夢中になるのも納得の可愛さだな

おや?ベットに向かってる食べてからすぐに寝るのはダメだと思ったが掛け布団にくるまって座ってる


「琴音のこと好きかい?」


「あったかい…」


「そうかい」


琴音や朱音と過ごしてるときは手繋いだり抱いて過ごしてたって聞いたが私に求めてこないのは遠慮してるのかそれとも怖がられてるのか、、

どちらにせよこの子は寂しがり屋なんだろうね


「ママさん」


「どうしたんだい?」


「お礼、したい…」


「お礼?琴音にかい?」


「うん…」


お礼ねー、多分迷惑かけてるとか気にしてるんだろうけどね、琴音は気にしないと思うけど


「そうだねぇ、今日琴音バイトもあるし夜ご飯を作ってあげるのはどうだい?」


「ごはん…?」


「午後には朱音が来るから教えてもらいながら一緒に作るといい、琴音も喜ぶと思う」


「むぅ…」


眉間に皺が寄ってる

きっと何作ろうか考えたりしてるんだろうね


「ママさん…なにか、手伝う…」


「じゃあ掃除手伝ってもらおうかね」



無口気味だが良い子じゃないか

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