第10話 オムライス…… 作る!

「こんなもんか、手伝いありがとうね」


「うん……!」


今日のエルフボディ絶好調みたいだ、

ママさんに撫でられた時、抱き締められてるのと同じくらいの幸せを感じる


「それにしても部屋綺麗だと思って成長を感じてたのに押入れに押し込んでるだけだったなんて、だらしないねあの子は」


あれは流石に驚きました

まさかゴミが沢山入ったゴミ袋が入ってるなんて、見られたとしても玄関に置いておけばこれから捨てる予定だったんです!って言えたのに


「そろそろ昼飯でも作るか、何か食べたいのあるかい?」


「なんでもいい、全部、おいしい…」


「嬉しいこと言ってくれるね、じゃあ少し手伝ってくれるかい?夜ご飯琴音に作ってくれるんだろう?」


「がんばる……!」


そう言えばこのエルフボディ料理とかはどうなんだろうか、あの神様のことだからいつか動いたときのために!って料理上手って設定付いてそうだけど


(ヤッホー、カメラカメラ)


神様の声が聞こえた


ーーーーー


「ふむ、焦げちまったね」


「………」


ベーコン焦がしました…


「包丁使うのは上手だったよ、私が若い頃にバイトしてた中華屋ならキャベツ千切り即戦力レベルだった」


もしかしてあらゆる戦闘技術に包丁まで適応されるんですか?

めっちゃ上手く切れたから料理上手設定付いてると思ったのに


「まずは火を強くしすぎないことだね、多少時間かかっても良いから少し弱音な中火くらいでやると良い」


「………」


「ほらいつもまでも落ち込んでないの冷めないうちに食べるよ、これぐらいならカリカリで苦くないから美味しいよ」


ごめんなさい、このエルフボディ一回落ち込むと暫くこのままなんです自分にも影響するくらい落ち込んでるんで!

もし待てないなら少し撫でてやってください一瞬で回復しますので


「ほら座りな、いただきます」


「いただ、きます…」


美味しい

うぅ…



白仁朱音しらにあかね


「ただいまー、お母さんリースちゃん」


「帰ってきたかおかえり」


全くお姉ちゃんも計画性ないんだから普段は大学とかバイト入ってて忙しんだからリースちゃん1人になっちゃう事考えなかったのかな、今日もお母さんに頼んでるし、、

リースちゃんうちに連れて帰っちゃおうかな


「リースちゃん体調悪いんですか?掛け布団にくるまって横になってますけど」


「あー、ちょっと色々あってね落ち込んでるんだよ」


落ち込む?


「何があったんです?」


「お昼作るの手伝ってくれたんだがベーコン焦がしちゃったんだ」


「なるほどー」


「あぁそうだ、朱音ちょっとこっちおいで」


落ち込んじゃってるリースちゃんも可愛いな、、


「どうしました?」


「少し長くなるんだけどね、、」


ふむふむなるほど

つまりお姉ちゃんに恩返し的なことがしたくて夜ご飯を作ってあげようと思っててお昼に練習してたら焦がしちゃって落ち込んでると……

なにそれ健気!可愛い!


「でもあの落ち込みようだからね自分から言い出さなかったら無理してやらせるんじゃないよ」


「わかりました」


「それじゃリース私は帰るからね、また会おう」


あ、ゆっくりだけど起きた


「ありがとう……」


「どういたしまして、じゃあ朱音頼んだよ」


「わかりました」



「うぅ…」


あ、布団の上に倒れた


「リースちゃん大丈夫ですか?」


「………」


うーん壁側向いちゃった、心配だな


待てよ、今なら撫でたり抱きしめたりできるのでは?

いや待て落ち着け私もう少し様子を見ましょう


「リースちゃん無視は寂しいです」


「………」


私傷つきました、やってやりましょう!


「リースちゃん、抱っこしますね!」


「え、わぁ!」


あ、柔らかいし良い匂いする!


「はな、して……」


「ダメです、リースちゃんが無視するのが悪いんですよ?」


ふふふ

モチモチでやわらかい、、


「美味しそぅ…」


「ぴぃ!」


はぁ、お姉ちゃんはリースちゃん抱いて寝てるんだよね

毎日安眠できるだろうなぁ


「喰われる…」


「食べないよ?」


食べないよ?

食べちゃいたいとは思うけど


「あ、朱音しゃん」


「んー?どうしたんですか?」


「オムライス、つくる」


オムライス?

あ、お姉ちゃんに作る夜ご飯か!

立ち直れたのかな?よかった


「頑張りましょう!リースちゃん」


「うん…!」


まぁ暫くは抱いたままですがね



〜エルフ〜


なんとか立ち直り琴音さんが帰ってくる前にオムライス作る事が出来ました


それにしても急に抱きつかれた時は本当に食べられるかと思いました目に光入ってなかったんだもん、エルフボディ怖がってたのに抱きしめられてたから幸せも感じて何か別の扉を開いてしまいそうになりました


「姉さんもう少しで帰ってくるみたいです」


「わかった…」


よかったいつも通りの朱音さんです、きっと朱音さんも疲れてたんでしょう


ガチャ


「!」


帰ってきた!


「ただいまー!リースちゃん寂しくなかったー?」


「大丈夫…」


どんな反応してくれるだろう


「良い匂いするねー♪」


「私が作った、食べて……」


「え、」


あれ止まっちゃった

もしかして嬉しくなかったのかな?


「リースちゃんありがとう!すごく嬉しい!」


「よかった…!食べよう!」


「うん!」


嬉しいって!

ありがとうって!


「あれ?2人ともスクランブルエッグ?」


「成功、ひとつだけ、食べて……」


「いいの?」


成功は琴音お姉ちゃんに食べて欲しいの!


「いいよ、食べて…」


えへへ

喜んでくれてる…


ーーーーー


は!

今のはなんだ、エルフボディの影響を今までで1番感じた瞬間だったきっとエルフボディにとって勇気を出した事なんだろうな

初めてあんなに影響されたけど意外と意識が残ってるもんだな、体が勝手に動いてると言うより思考に影響が出てる感じだった

いつかあれが普通になるんだろうな


「ごちそうさまでした!ありがとうリースちゃん美味しかったよ!」


食べるの早いね!


「よかった……」


「ねぇねぇリースちゃん」


「な、に?」


「もし良ければなんだけど歌聞きたいな」


歌は歌えるかわからんのですよ、自分にはなんの歌歌ってたかもわからんのですからエルフボディの気分次第ですかねー


「〜〜〜〜♪」


いや歌うんかい!

絶好調だな今日は

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