第5話 ドキュメンタリー映画制作
『園部完介、誰?』と最初は思ったが、すごい人なのはなんとなく分かった。ただ、ドキュメンタリーで密着されていても俺には何も関係ない。俺の性格も変わらないし、密着されてるからいつもと違う行動をする訳でもない。
今日は久しぶりに朝起きれた。
しかも番宣のための朝番組出演もこなせた。家に帰り栗太はこんな話をした。顔が良いだけの俺が出演する夜9時からやるドラマ『みんなの正義』を番宣してきたが、見る人は見るし見ない人は見ない。
それに、俺このドラマ嫌いだしね。なぜなら、怒られてばかりだったから。監督は俺のこと『おい、栗太!』って呼び捨てばっかりしてた。他の俳優にはぺこぺこ頭下げてご機嫌取りばっかりしてて、本当このドラマ視聴率下がって欲しいわ。
そんなことをドキュメンタリーの中で話してた。
密着の中で親の話になった。
俺は親のことについて話した。
『俺の親、片親だったけどめっちゃ芝居のことダンスのことになると厳しかった。俺、小学6年生から練習生してて、子役としても活動してたんだ。でも、顔が良くてもダンスがダメ、それで俳優の道に入ったけど演技も下手くそ、ただ歌は良かった。でも、スポットライトが当たるとマイクが握れないくらいあがり症になったんだ。それで事務所と相談して、あがり症が治るまで、出来るだけスポットライトが当たる仕事をして荒療治で治そうってことになったの。だから、最悪芝居が下手くそでも良いってことになったんだけど、今では芝居が下手くそな俳優1位になってしまったし、どうしたものかなぁってね』
密着をしているスタッフが言った。
『もう、あがり症治ってると思うぐらい喋れてるし、周りを驚かせる意味で歌手デビューしてみたらどうですか』
すると栗太は答えた。
『えっ!? やってみる? 出来るかな。』
栗太は突然、友達の話をした。
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