第23話


あのバカ二人のせいでフラストレーションめっちゃ溜まって爆発してしまった


…まあ、いっか



それより


「「「「「「「うおーー!!」」」」」」」」


「俺たちすげーー!!」


「絶対一位やん!私たち」


「みんなすっごい声出てたもんね!」


「みんな最高に良かった!」



教室は大騒ぎ状態だ。

正直騒がしいと思わなくもないが、


あれだけのパフォーマンスを披露したのだから今日は大目に見ておいてやろう。



俺は席に着き外を眺めていた



「「「「古町君ありがとう!」」」」


「へ?」


どうしたんだ?なんで急にお礼?



「あ、あんたの伴奏がなかったらこんなに良い発表にはならなかったからありがとうって言ってるのよ」


「そ、そうです。すごい伴奏だったってみんなが言ってるんです」


「なかなかお上手でした」


「結構うまかったです」



「あ、ありがとう…ございます」


俺の伴奏に対するお礼なのか

わざわざ?なんで?



「なんでそんな困惑してんだよ!」


「そうです。怜君の伴奏はすごいものだったんですから」


「そ、そうかな?」


「ああ、めっちゃかっこよかったぜ!」


「すごい上手でした」


「そっか、ありがとう。でも本当にすごいのはみんなの方だよ。みんなが真剣に取り組んで、大きな声量で、何度も練習を繰り返してすごい合唱だった」



「「「「へへへへ」」」」




顔を上げるとみんなニマニマして照れている


「こちらこそ最高の歌声をありがとう」


「「「「へへへへ、いいよー」」」」


「ふふふ」



なんか、いいなあ。こういうのも


アイドルとして売れることだけ考えて学校生活を蔑ろにしていたけど、本当はみんな良い人ばっかりで、今更こんな気持ちになるなんて。




もっと、俺から関わるべきだったな。



でも、学校生活は始まったばかりだから

これからもっと仲良くなれるかな?

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イケメンアイドルは正体を隠して学校に通う お昼寝 @Akihito0806

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