イケメンアイドルは正体を隠して学校に通う

第10話

「緊急家族会議ー！」

「「イエッサー！」」

やべ！いつもの勢いで『イエッサー』って言ってしまった。恥ずかしい！

つうか、ここは教室だそ！

「今日の議題は佐藤先生が怜ちゃんのお嫁さん候補としてありか、なしかについて話します。」

「俺はありだな！こんなに美人な方が奥さんになんて最高じゃないか！」

「なしだろ！相手は教師だぞ！」

何を考えてるんだ！こいつらは！

「いいえ、怜様！愛があれば年齢なんて関係ありませんわ！えへへへ」

「『えへへへ』、じゃねーよ！俺は未成年だぞ！生徒だぞ！」

「いいえ、怜ちゃん！そういうアブノーマルな恋っていうのはむしろ燃えるの！生徒と教師の禁断の恋！素晴らしいわ！」

「わかっておられる！さすがは、お義母様！」

「ふざけんなよ！何だよ、アブノーマルな恋って、アウトだろ！」

なんで先生もノリノリなんだよ！とまらねーよ、このコンビ

「私！怜様のためだったら、なんだってできます！」

「せめて先生キャラは貫けよ！」

「なんだってー！！」

なんで親父！、あんたが一番興奮してんだ！

「うるせーよ、親父！」

「なんだと！おまえだってこんな美人な年上の女性とエッチできるなら嬉しいだろが！怜、お前はそれでも男か！まだ童貞だからってひよってんのか？」

おい！バッカたれ！

「おまえの口から息子の貞操の話だけはすな！」

「童貞の自分が恥ずかしいならここで覚悟を決めろよ！」

「何の覚悟だよ！」

「おまえは今、その童貞と向き合えるチャンスなんだぞ！」

「あの女は犯罪だぞ！」

だから、なんでそんなにテンションたけーんだこの男は！

「男達は置いておいて、佐藤先生今からあなたがうちの怜ちゃんにふさわしいか面接を行います。」

「望むところでございます。お義母様」

「今、空いてる教室はありますか？」

「この時間なら視聴覚室が使われていないかと思います」

「なら、そこに行きましょう。ほら、お父さん行くわよ」

「わかっ…」

ピンポンパンポーン

「これから文化祭の開会式が行われるので生徒と先生方は体育館にお集まりください。繰り返します。これから文化祭の開会式が行われるので生徒と先生方は体育館にお集まりください。」

し〜ん

「皆さん、これから文化祭の開会式ですので、すぐに移動教室をお願いします。」

し〜ん

「じゃあ、行きましょうか？お義母様」

「ええ」

「「「「「「「「「は？」」」」」」」」」

「ちょっと待ってくださいよ先生！文化祭の開会式には先生も出席しなければならないはずです」

そうだ！

いいぞ！

もっと言え！

委員長の林田くん！

「いい、あなた達！私は今、人生を賭けた大一番なの！邪魔しないでちょうだい！」

あんたが賭けたのは、教師の首だろうが！

「さあ、行きましょう！お義父様、お義母様」