1-1 「桃太郎が近くにいるはずだ!」

「桃太郎が近くにいるはずだ! 早く見つけないと!」

「う、うん……けど私怖いわ……」


 鬼子ちゃんの不安はもっともだった。


 でも、ここで船をこんなにした犯人を捜さないと鬼子ちゃんの安全は確保できない……!


「鬼子ちゃん家に戻ってて! 俺は見回りしてくるから」

「で、でも!」

「すぐに戻るから!」


 木片を見るに、壊されたのはついさっきだ!

 ということは桃太郎か桃太郎の手下が近くに潜んでいるかもしれない!


 怖い……。

 怖いけど俺は鬼ヶ島の門番で、鬼子ちゃんの旦那なのだからこれは当然の責務なのだ!


 そういえば、近くには洞窟があったはずだ!

 とりあえずそちらの見回りに行くことにした!

 



鬼ヶ島マッチポンプへ

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