「だ、誰がこんなことを！？」

「も、桃太郎じゃないのかしら……？」

　桃太郎には三人の部下がいると聞く。

　地獄の門番　ケルベロス……。

　破壊の権化　キングコング……。

　そしてあのキジも噂では不死鳥の如く舞うと聞いている。

　キジが自由にこの鬼ヶ島に出入りできるくらいだ。

　既に他のものが島に侵入していても不思議ではなかった。

「そ、そんな……じゃあ桃太郎はもう簡単に上陸できるということ……？」

　鬼子ちゃんが震えた声を出す。

　こうなると三日後にくるという桃太郎の話も怪しくなってくる。

　いつ、どこで、桃太郎がどのようにして仕掛けてくるか分からない状態になってしまった。

　俺が鬼子ちゃんを守るためにできることは……。

１－１　「桃太郎が近くにいるはずだ！　早く見つけないと！」

１－２　「誰かの手を借りて船を作り直そう！」

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