狂歌もどき

短歌(うた)よめば狂歌かと笑はれ為らばとて蜀山人を繙きてをり(医師脳)

 狂歌と言えば思い出すのが……。


白河の清きにうおのすみかねてもとの濁りの田沼こひしき


泰平の眠りを覚ます上喜撰たった四杯しはいで夜も眠れず


     🌞


 日の当たる好日居(サンルーム)で、『蜀山先生・狂歌百人一首』を読んでいる。


いかほどの洗濯なれば香具山で衣ほすてふ持統天皇(蜀山人)


〔元歌〕 春過ぎて夏きにけらし白妙の衣ほすてふ天の香具山(持統天皇)


秋の田のかりほの庵の歌がるた取りぞこなつて雪は降りつつ(蜀山人)


〔元歌〕 秋の田のかりほの庵の苫をあらみ我が衣手は露にぬれつつ(天智天皇)


 おもしろい!


 これなら真似できそう。


 ……と始めたのが『狂歌もどき』


 蜀山人先生が『狂歌百人一首』なら、『近代秀歌』と『現代秀歌』永田和宏(岩波新書)ではどうだろう。


 雅号は、老風満帆にする。


なにとなく君に待たるるここちして駆けるか晶子みだれ髪にて(老風満帆)


〔元歌〕 なにとなく君に待たるるここちして出でし花野の夕月夜かな(与謝野晶子)

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