第3話見られてしまった
ハルマのズボンを引っ張り下ろすのは初めてじゃない。あたいが小学校5年生の時、同じ学校で1年生だったハルマが公園の池に落ちて全身びしょ濡れになったんでタオルで拭いてやったことがあるから。でも15歳の男の子となれば、お~、新鮮な匂いが!
「ヒサメさんっ」
起き上がってきたハルマがあたいに抱きついてきてスパッツをパンツごと脱がせにかかった。細身眼鏡の草食系に育ったな~と思っていたら野生に目覚めたのか。やべ、想定外。
「ダメだって」
内股になり股間を隠そうとしたが、思った通り無駄だった。
「この模様は?」
「ゴメン、隠してたよぉ、恥ずかしいから」
あたいは実はサキュバスだから淫紋がお股にある。12歳の時担任の先生から搾精して以来、何人もの童貞からご飯食べさせて貰ってたの、体が熱くなると頭から2本山羊の角みたいのが生えてくるの、ヤンキー姉ちゃんになれば隠し通せると思ったけど限界があるの、お父さんは人間だけど、お母さんが卵で産んだ妖魔なの、ハルマには知られたくなかったのになんで誘惑しちゃったんだよ、あたいのバカ。
「タトゥー入れてるんだ......カワイイ模様ですね」
「違う、タトゥーじゃないの。実はあたいね」
あたいがサキュバスである旨をハルマに説明。サキュバスという単語自体聞いたことがなかったような反応だった。本当にVtuberのなんとかちゃん以外に興味が無かったんだな......そこはちょっと引いた。
「身のこなしや強さが人間離れしているからオリンピック出ないのかな、とは思ってましたけど」
「そんな表舞台に出たら組織に抹殺されちゃう」
「組織?」
ハルマの目が鋭くなった。何を連想したんだろう。
「魔法使いの組織。お母さんが監視対象だからあたいも目をつけられないように気を付けてる」
「ダブリでヤンキーなら疑われないかもしれないけど......辛くないですか?」
「組織は、魔界に移住して、たまに人間界に来る程度なら見逃してやるって宣伝してるけど全く信用出来ない。帰ってきたサキュバスがゼロだから」
ズボンを半分脱がされたままのハルマは、パンツを膝まで脱がされたあたいを前にして真面目に考え込んでしまった。
「いきなりいろんな話されても困っちゃうよな、ゴメン」
「なんで謝るの?ヒサメさんは悪くない、僕が無条件で庇ってあげるよ」
人間の、年下の幼馴染の男らしい台詞に体がフワッと熱くなり、山羊の角が頭から生えてきてしまった。
「そこまで言われたら、何されても文句いえねえな」
大きくもない胸を両手でぎゅっとつままれ、押し倒された。ぎこちなく、乱暴に突っ込まれた時腰が浮いてしまった。ハルマ、嬉しいよ。魔力を吸い取られたの、初めてだよ。
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