第3話 理想と現実
でも、両親はそんな僕を励まし、支えてくれた。
そして、12歳までの、すべての子ども達が受ける義務教育を終えて、僕は、魔力を持つ子供だけが通える魔法学院に入学することが出来た。
両親は、僕が魔法学院に入学するために、おしみない労力とお金を費やしてくれた。だから、僕はその期待に応えたかった。それに、僕自身の期待にも応えたかった。
強くて、カッコよくて、困っている人を助ける優しい魔法使いに、なりたい。
だから、魔法を使えるようになりたい。
その想いを胸に強く抱き、入学したというのに、僕は……、
「3年生になっても、魔法はまだ使えないんだね……」
誰に言うでもなく、昼休みで賑わっている校庭の隅で、僕は寂しくつぶやいていた。そのとき、
「やあやあ、魔法使えないエンデバーじゃないですか」
嫌味な声に、ハッとした。振り向くと、
「こんなとこでサボってていいの? 無能は努力しないと」
「なんなら俺らが魔法のレクチャーしてあげようか?」
なにかと僕をからかう、地、風、水の属性魔法が使える三人衆が、薄ら笑いを浮かべていた。
スキル【色彩(カラー)】で最高の魔法使いを目指します!〜無属性魔法使いの成り上がり〜今日も僕はポーション工場で修行に励んでいます! @myosisann
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