第4話 「宿題は、あったほうが良い」と考える人もいます。その理由を、教えましょう!ランドセルって、本当のところ、何を詰め込む物なんだろう?

 ヤングケアラーの子の、事情。

 「今、平気?」

 「うう…」

 「おばあちゃんの面倒を見られるのは、あなたしか、いないの」

 「…」

「お願い!」

家から、介護の連絡がきちゃったら…。

 「ごめんね」

 「もう、帰っちゃうの?」

 「またね!」

 「うん、またね!」

秒で、帰宅の準備だ。

 塾や習い事には、通えない。

 「私、…。皆に、遅れをとっちゃうなあ」

 学習の、痛み。

 学校からの宿題っていうのは、そうして、勉強の時間をとれない子にとっては、ありがたいものだったりする。という意味で、こういう考え方が、あるんだよ?

 「勉強のできるチャンスが、できる。だから、宿題は、毎日あっても良い」

 ただ…。

 どういう生き方でも、小学生が大変な思いをしているのは、変わらない。教科書などが分厚くなって、教科だって増えて、ランドセルは重くなっていく。

 「勉強をしないと、この社会を、生きられなくなっちゃうよ?」

 大人が、焦るのも、わからなくはない。

 子どもを愛すればこそ、不安になっちゃうんだな。

 でも、そうした大人の不安が、子どもを傷付けるラン活に変わるのは、事実でしょ。

 ああ、ランドセルは、何を詰め込む入れ物なんだろう?

 心のランドセルには、余白も、あってほしいもんだ。無駄に見えるような物でも、子ども自身で感じた宝物を、ランドセルの余白に入れられれば、良いのにね。

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