18. 秒速5センチメートル(2007年、日本)
何気に、ここで紹介する初めての「日本映画」ですが。
監督は、新海誠。主演は、水橋研二、近藤好美、尾上綾華、花村怜美、水野理紗。
今でこそ「恋愛映画」をどんどん出してヒットさせている新海誠監督ですが、この頃はまだ今ほど、一般的には名前が知られておらず、劇場映画3作目だったそうです。
ちなみに、題名は「桜の花びらが舞い落ちる速度」のこと。
まあ、一言で言うと「切ない」話ですね。
それも少年が思い描くような「淡い」、しかしながら「叶わない恋」を描いた、今の新海誠が描かない「悲恋」を描いた話。
ただ、不思議なことに、「純愛」、「成就した恋」より、「悲恋」が何故か心に響くのです。
それは、恐らく自分自身が昔の学生時代を思い出し、「叶わなかった恋」を思い出すからなのかもしれませんし、恐らくは深海誠が男だから、「男から見た淡くて、切ない恋」を描いているからかもしれません。
逆に言うと、女から見ると「ただの自己満足の身勝手な恋」に映り、響かないのかもしれません。
なので、この映画自体、一般受けするよいうより、マニア受け、それも「男性受け」した作品らしいです。
今のような「すずめの戸締り」、「天気の子」、「君の名は。」に描かれるような、いわゆる「明るいヒロイン」はあまり出てきません。
ちなみに、舞台は1990年代初頭の東京と、1999年の種子島、そして2008年の東京。3つの短編という形を取っており、新海誠作品には珍しい手法を取っています。
特に、携帯電話がまだない1990年代初頭の東京から、群馬県の岩舟駅まで行くあたりが、非常に印象に残っています。
なお、山崎まさよしの「One more time, One more chance」のボーカルが流れて、本作のタイトルが出るという手法が取られており、この手法はのちにエンディング曲がかかるタイミングに合わせてタイトルが出る『君の名は。』や『天気の子』に引き継がれているそうです。
上映時間自体も63分という、短いものになっています。
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