17. キル・ビル Vol.1(2003年、アメリカ)

 誰もが知ってる名作ですね。いや、ある意味「迷作」でもあるかもしれません。


 監督は、世界の鬼才、クエンティン・タランティーノ。主演は、ユマ・サーマン、ルーシー・リュー、栗山千明、千葉真一、ダリル・ハンナなど。


 オーレン石井(ルーシー・リュー)の「ヤッチマイナ」が何故か印象に残ってますが、ルーシー・リューも、主演のユマ・サーマンも、日本語はほとんどしゃべれないはずです。


 クールビューティー、栗山千明が演じるゴーゴー(GOGO)夕張の、鎖鉄球も印象に残ってます。


 あの特徴的なテーマソングも耳に残ります。


 タランティーノの日本映画愛が詰まった作品で、様々なオマージュが散りばめられています。


 一例を挙げると。

・ブライドがヴァニータを倒したあとの千葉真一のナレーションは1978年のテレビドラマ『柳生一族の陰謀』でのオープニング。

・「オーレン石井」の名は、タランティーノの好きな日本人映画監督が石井輝男・石井聰亙・石井隆・石井克人と苗字が石井ばかりなのと、くの一・お蓮から。

・「ハゲじゃない、剃ってるだけ」は、大葉健二が劇場映画版『コータローまかりとおる!』で演じた天光寺輝彦のセリフに因んでいる。

・東京に向かうブライドの乗る旅客機が夕焼けに染まる空を飛ぶシーンは東京・調布の日活スタジオで撮影されたが、これは『吸血鬼ゴケミドロ』からの引用。

・GOGO夕張の名は、タランティーノが参加し楽しんだという夕張映画祭と、『マッハGoGoGo』から取られた。キャラクターは『BLOOD THE LAST VAMPIRE』の主人公にインスパイアされて作った。

・タランティーノが『BLOOD THE LAST VAMPIRE』や『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』の大ファンだったことからこの2作品を手がけたProduction I.Gに直談判のため、東京・国分寺にある同社を自らアポなしで訪れてアニメパートの制作を依頼した。

・『修羅雪姫』(梶芽衣子版)を彷彿させるシーンが多く、梶が歌う「修羅の花」が挿入歌、「怨み節」がエンディングソングに起用されている。

(以上、Wikipediaより)


 などなど。

 「いや、わかるか!」ってレベルでマニアック。


 そして、もちろん、ブライドが着用する黄色いトラックスーツはブルース・リーが『死亡遊戯』で着用したことへのオマージュです。これはわかりやすいですが。


 まあ、個人的には攻殻機動隊は大好きなので、Production I.Gのあたりはわかりましたし、夕張も地元だからわかりましたが。


 タランティーノらしく、鮮血シーンがエグかったり、所々にそこはかとないギャグが染み込んでいるような出来が大好きな作品なんですが。


 実はVol.2も一応あり、2部作。

 ただ、2はあまり面白くなかったり。


 やっぱり、1の「復讐劇」と、「ヤクザ映画」っぽいところが好きでした。2は、主な日本が舞台ではなく、ただのマフィア映画になっている気がしますからね。


 まあ、いずれにしろ、「子供には見せられない」映画ではありますが、大人が見ると面白い。ブルーレイを持っていて、今でもたまに見ます。

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