「名刺代わりの好きな本5冊(小説版)」
たまにはちょっと趣向を変えてやってみましょう。
私の中で三冊は不動なので、実質何を入れようか考えられるの二枠ですね。少ない……。
シリーズはまとめて一冊換算でよろしくお願いします。
『指輪物語/J・R・R・トールキン』
英国発、ハイファンタジーの金字塔。
ピーター・ジャクソン監督による実写映画「ロード・オブ・ザ・リング 」の原作としても知られている作品です。
この作品に関して、私は既に拗らせたファンとして完成されてしまっているので、誰かの考察を聞いたり、感想を言い合ったり、意見を交わしたいとすら思わない。もはやただの信者です。危険なのでそっとしておきましょう。できるだけ触れないでください。
入りは映画版、というか映画観賞の前に原作を読んでみた、というやつです。そこはもう、底なし沼であったよ……。映画の方も好きすぎて撮影地のニュージーランドまで行ったわ。
作り込まれた圧倒的な世界感。最早小説の設定ではない、教授は世界を創ったのだ……などと信者の私は感涙に咽びながら語ることしかできない。
原作も映画も大好きです。どちらでも灰色港に辿り着くと大体泣いてる。でも、全ての涙が悪しきものではない。だからなんの問題もありません。
『ハリー・ポッター/J・K・ローリング』
言わずと知れた英国児童文学の大ヒットファンタジー。
序盤は如何にもな児童文学ですが、後半は読者の成長に合わせてか、どんどんダークで重苦しくなっていく。その変遷も堪らないです。
ダンブルドアの思惑も、スネイプ先生の抱えるものも、押し流されるほどの圧倒的な愛情に眩暈がしそう。
昔はハリーの目線で見ていましたが、大人になってからは先生方の胸の内を思ってしまって、なんかもう駄目です。子どもの時は魔法や、寄宿学校、その冒険にどきどきわくわくして、大人になってからはその人間模様に目頭を熱くする。すごい作品だと思います。何回読んでも面白い物語です。
スネイプ先生すごい好きなんですけど、毎回読むたびに終盤まで「こいつすげえムカつくじゃん……全然好きになれねえよ」って思うのに、読み終わる頃には「スネイプ先生、っていうかセブ、めっちゃ好き!」ってなってます。
いつか杖買いに行こうと思ってるんですけど、セブの杖かニュートの枝か悩ましい。
『十二国記/小野不由美』
日本のファンタジー小説。異世界転移の金字塔。世界よ、これが日本の誇る異世界転移だ。
これほどのカタルシスを感じられる小説を、私は他に知らない。
序盤読むのが辛い二大巨頭、『指輪物語』と、十二国記一作目『月の影 影の海』。まさかのここで二作出てるし。
『指輪物語』は旅立つまで、『月の影 影の海』はネズミが出るまで、とにかくそこまでは辛くてもがんばって。そこを超えれば、そこから先はただ圧倒的な面白さがあるだけだ。
初めて読んだときは借り物でした。上下巻合わせて借りていたので下巻も読んで無事ハマりましたけどね。これ自分で一冊ずつ購入とかしてたら、絶対下巻読んでない。間違いない。
特に好きなのは「図南の翼」かなあ、いや、結局全部好きなんだけど。「白銀の墟 玄の月」における泰麒の強かさとかもね、相当好きです。
『東亰異聞/小野不由美』
こちらも小野不由美さんの作品です。
十二国記とはかなり趣が違いますが、「魔性の子」みたいな感じ。
夜の闇に紛れ魑魅魍魎が跋扈する明治時代の帝都・東亰。新聞記者の平河は、人を殺めた火炎魔人や、闇御前、その正体に迫るべく、唯一の生存者である鷹司家の当主に会いに行くことに……。
みたいな。
それは怪異か人の仕業か、みたいなやつです。その類の話好きなんですよね。
ただ何でこれがそこまで気に入ってるのか、自分でも今一つわからない。刷り込み……?
まあとりあえず、イイ感じにどろどろしてて人の業とか、魑魅魍魎の怖さとか、雰囲気がね、すごく好きなんです。一冊で終わってるところもいいよね。
コミカライズ版も好きです。
『英国幻視の少年たち/深沢仁』
最後のひと枠、八咫烏とめちゃくちゃ迷った。迷ったけど、精神的に平和なこっちかな。完結してるし。
一回、このエッセイ内でも取り上げてます。「甘い」しか言ってないけど。
現代の英国を舞台にしたファンタジー小説です。心温まる系。
妖精と、妖精にまつわる事件を取り扱う機関で働く英国人ランス、そして日本人留学生のカイ、彼らが様々な事件を通して交流するお話。
妖精という人外が相手で、そうそう愉快でファンシーな出来事ばかりが起こるわけでもなく、そこそこシビアな出来事もあるんですけど、それでも根底には登場人物皆の優しさがある、そういうお話。
すごく好きで、何回も繰り返し読んでます。
以上、小説版「名刺代わりの好きな本5冊」でした。
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