第一幕のあとがきと解説

 スイマセン、舞台がはなの都パルムなので全然というほど真戦兵ませんへいが出て来ないし、戦闘らしい戦闘はベルカvsルイスのエドナ杯表準決勝だけと退屈な話ばっかりになっちゃいました。

 まぁでも騎士と騎士の戦闘はまだ面白いけど、覚醒騎士と覚醒騎士の戦いは単なるびっくり箱勝負にしかならないとビルビット・ミラーくんが指摘している通りです。

 逆に覚醒騎士同士の戦いだった前章における剣皇ファーンと黒髪の冥王ヴォイドの戦いがどうしてあっさり決着したかについては重要な伏線です。

 革命前夜という不穏ふおんさはある中でそれぞれの青春を謳歌おうかしていたディーンたちは龍虫戦争に巻き込まれて行く・・・というより、それだけの能力を期待されて送り込まれていく。

 「白の隠密」「ベルカ・トライン」「《執行者》フィンツ・スターム少佐」と、主人公のディーン・エクセイルは血とごうにまみれた汚れた英雄です。

 そして次の幕からは剣皇ディーン・フェイルズ・スターム、紋章騎士にして《神速の剣聖》ルイス・ラファール、天才戦術家スレイ・シェリフィス中尉相当官、そして全員のたばねでありエウロペア絶対防衛戦線守将メリエル・メイデン・ゼダ皇女(女皇メリエル)の戦いが本格的に始まります。

 残念ながら少年漫画にあるような成長劇とは真逆であり、既に完成している彼等がどう動くかにあり、友情物語とも逆で誤解や羨望せんぼう嫉妬しっとという色眼鏡が外れ、かけがえのない戦友として本当の友情と終生忘しゅうせいわすれがたき想いが芽生めばえていく。

 またしがらみにより少しずつしばられていく過程です。

 ダークヒロインとしての側面が少しずつあらわになる秘密めいた存在の「黒きメリエル」の伏線としての最終話「惑いの回廊」。

 メリエルは本当は何者であり、メリエルの願いとはなんなのか?

 すべてを知るディーンが最後まで知らない真実とは?

 偉大なキングメーカーたるスレイが犯した最大のあやまちとは?

 そして、タイトルにあるゼダの紋章もんしょうの秘密。

 何故、ルイスはゼダの紋章もんしょうかかげる紋章騎士もんしょうきしとして相応ふさわしいのか?

 まっ、そんなとこに注目しながら最後までお付き合いください。


             永井文治朗ながいぶんじろう

 

捕捉ほそく

 結構難しい漢字やら難読な漢字(特に天技、絶技の名称)が多いので後で校正こうせいした際にをつけるようにしています。

 前に読んだときとは違うことがありますのでご了承りょうしょうください。

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ゼダの紋章 第1幕 4人の旅立ち 永井 文治朗 @dy0524

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