第29話「下準備」
Side ディノ・ゼラヴィア
一応僕達って地球には調査目的で来てるんだよね。
だから何時までも学園に引き籠ってないで、手短な日本本土の土を踏むことにした。
相手側はそりゃ大パニックだ。
日本政府側は突然の事で大慌て。
ニュースの報道にもなった。
同時に世界各国からラブコールが相次いでいる。
独裁国家とかには死んでもいかないつもりだけどね。
いっそ宣戦布告して焦土に変えた方がいい国がチラホラあるし、橋頭保として滅ぼそうかな~?
などと考えてしまう。
核兵器の場所やら極秘の研究施設からヤバイ研究内容まで把握できてるしね。
まあそれはともかくとして日本側の準備が整うまでは今しばらく学園で引き籠らなきゃいけないワケだ。
いっそ生徒に交じって授業に参加するか? 専用のエクスアーマーとか作って。
前回の戦いで我が帝国もエクスアーマーに興味を示しているようで、前回のテロリスト(笑)どもから分捕った奴から解析中とのことだ。
ああそうそう、テロリストが使っていたあの人型機動兵器ども――やはりと言うか銀河連邦絡みとの事だ。
銀河連邦はゼラヴィア帝国とは小競り合いをしている仲であり、最近は誰かが新兵器をポンポン作って配備しまくったせいで劣勢に立たされているらしい。
一体誰のせいなんだろうな~。
まあ基本、銀河連邦は銀〇伝のヤ〇・ウェンリーがいない自〇惑〇同盟みたいな連中だしね、仕方ない。
ただ数だけは多い。
まるでどっかの大国みたいだ。
連戦連勝して帝国に勝利する頃には戦える人間はいなくなってそうだな。
大方地球へ技術提供した理由もろくでもない理由なんだろう。
本当にイヤになる。
思考を戻して日本本土でどうするかを考えよう。
またしてもなんか失点をやらかすとは思えないが、日本の政治的ダメっぷりは相変わらずだ。
いっそアメリカにでもいくか?
だけどそうしたら日本のメンツを潰す事になるわけで、関係者はあれこれ想像して大パニックになる可能性だってある。
だから今更アメリカに変更しますなんてのは言えないのだ。
それに――日本にした理由についてだが、これにはちゃんとした理由もある。
先に語ったように手短だったのもあるが、エクスアーマーの開発国でもある。
まあ技術的な興味もあるのだ。
もう一つあるがこれが一番重要だ。
先のテロリストの親玉の母国でもあったのだ。
同時にこれは銀河連邦が日本と何かしらの形で繋がっている事を意味する。
もし僕が日本の土を踏めば銀河連邦はどんなアクションを起こすのか。
危険ではあるが、このまま放置して次の手を打たせるのも危険でもある。
なので行動を起こすことにした。
幸いにして日本は母国であり、政治の思想体系もある程度理解している。
それが本当に有利になるのかと言われると不安になるが……まあ何も知らないよりかはマシだと割り切ろう。
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