第25話「思わぬ強襲」

 Side ディノ・ゼラヴィア


 敵の第5派を凌いだ後にそれは起きた。。


「謎の人型機動兵器を確認!! 大部隊です!!」


「地球の軍はテロリストと言っています!!」


 艦内のオペレーター達が報告する。


「テロリストと言い張るには無理がある戦力だな!?」


 古来より、バカはやると言うが本当にやるとは。

 あの総司令官を思い出した。


 この艦隊を落とすため相応の規模の艦隊付きの部隊を派遣してきた。

 どう考えてもテロリストの戦力でもないし、人型機動兵器がいる時点で他の外宇宙勢力の影がチラホラ見える。

 

 このバカげた事をやらかした自称テロリストどもも覚悟は出来てるんだろうな?


 これ僕じゃなかったら地球全国家纏めて星間戦争勃発だぞ?

 リアルタイムで動画挙げとこうかな?


『この戦いはディセントを裏から操るこの戦いの黒幕を討つ聖戦である!! 総員奮起せよ!!』


「あの総司令官、まだクビになってなかったのか――」


 などと思いつつ出撃命令を下す。

 

 学園側は大混乱だ。


 当然だ。

 星間戦争勃発するかどうかの間際の問題だからだ。

 かわいそうだが今は放置しておくほかない。


 部隊を展開する。

 汎用機のキャリバー部隊。

 戦闘機部隊。


 そして量産型特機級のグレイオス。

 見た目、悪の侵略マシン。(勇〇ロボをリアル系寄りかつ悪役風にした感じ。ドライア〇とガオガイ〇ーを合体させてゲ〇ト軍的なデザインを混ぜ込んで整えたようなデザイン)

 記者会見の時にお披露目した機体だ。

  

 対抗するにはコ〇バトラー、ゲッタード〇ゴン、ダンクー〇とかその辺が必要になってくるレベルだ。


 それを3機ほど投入。

 地球人の人型機動兵器をエクスアーマー纏めて両肩のブラスターキャノンで消し炭に変えていく。


 どっちが悪役なんだろうなこれ。


 いくら厳しい訓練を積んだとしても機体の性能差が違いすぎる。

 それだけではなく、実戦経験の差が違いすぎるようにも思える。


 開戦わずか3分もしないウチに自称テロリストたちは総崩れだ。

 司令官も『何をしている!! 地球人としての誇りをみせんか!?』とか言っているが現実は非情である。

 

 マジン〇イザーとか真〇ッターとかいれば話は違ったかもしれないが……


 まんま闘将ダイモ〇のあの長官だな。


(しかしどこのどいつだ? こんな雑な手引きしたの?)


 戦いの経過よりもそれが気になって仕方がない。

 まあ今回の戦いでそいつが姿を現す事はないように思える。

 

 せめてタイミングをもうちょっと考えてから仕掛けるべきだった。

 

「皇子、脱出者は?」


「今は放っておけ。戦闘が収まり次第、全員纏めて捕まえて学園にでも引き渡せ」


「分かりました」


 流れ弾で死ぬ可能性はあるかも知れないがこんな非常識なタイミングで仕掛けてきたのだ。

 殺されても文句は言われないだろう。

 

 学園側のエクスアーマー部隊は茫然としている。

 一体彼達は帝国の力を見て何を思っただろうか。

 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る