美しく麗しき竜・パルティス1(FFXX本隊 vs 響楽竜パルティス)
「誰だテメェ!?」
左手にネメシスを乗せ、右腕部ビーム砲をヴェルリート・グレーセアに構えさせながら、美男子に向かって叫ぶゼルシオス。
後方ではフレイアとヒルデが先んじて上昇し、戦闘態勢を整えていた。
そんな警戒態勢すらも意に介さず、美男子が名乗る。
「はーっはっはっは!!
「いけ好かねぇ気配まとわせてんなテメェ!! 何しに来やがった!?」
ゼルシオスは漠然と、パルティスの所属を見抜いていた。
「なに、美しく麗しき私の名前を呼ぶ声が聞こえたのでな! 挨拶に来てみれば……なんと美しき竜が、3体もいるではないか! もっとも、真に同胞と言えるのは1体だけのようだがね!」
パルティスもまた、
「おい……コラ」
「ひっ、ご主人様!」
「あ、あたしは名前を呼んだだけ!」
ゼルシオスがヒルデとネメシスに圧をかけると、二人は見事に委縮する。
「さて、美しく
「ご客人だぁ……? って、ありゃあ!」
ゼルシオスが見た先にあるのは、
「なんて数だよ! アドシアが1,000機は要るぜ!」
そんなに大げさな数ではなく、
しかも複数体を相手取る際は要素がさらに積み重なるため、むしろ1,000機でもまだ足りないほどだ。
「一斉攻撃! まず
ヴェルセア王国艦隊が全砲門を開き、
「フレイア! ヒルデ! お前らもだ!」
「ぐっ、これは……!」
「分かって、いるのに……!」
「ちょっと、あたしも彼を見ちゃうのよ……! 友達じゃ、ないのにぃ……!」
「どうした!?」
ゼルシオスがフレイアたちを気に掛けると同時に、パルティスの笑い声が響く。
「はーっはっはっは!! どうやら彼女たちは私に見とれているようだねぇ!!」
「てめぇ、何をした!」
「なぁに、我が“華麗なる竜の登壇”を見ているだけだよ!」
「ざけんなぁ! フレイア! ヒルデ! ついでにネメシス! 動けるか!?」
ゼルシオスの呼びかけに、何とか答える三人……もとい
「ああ! どういうわけか、こやつを燃やし尽くしてしまいたい気分だ!」
「母さん、同感! 消し炭にしちゃうよ!」
「平和がいちばんって言いたいですけど、なんか今だけは変な気分です! いいですよね!」
三竜は気づいていないが、これはパルティスが常時発動させる“勇壮なる竜の軍歌”の影響だ。
竜種であれば敵味方問わず強さと
「じゃあ先手必勝だ! 俺が先に消し炭にしても、文句言うなよ!?」
「じゃあ」を言ったタイミングで、ヴェルリート・グレーセアの右腕部ビーム砲からビームを放ったゼルシオス。
完全な不意打ちである。
「よっし、後は
「まったくもう、ひどいじゃないか! 私の服をボロボロにするなんて……だがそんな私もいい! 興が乗った、君たちには私の全力を
ビーム砲が去った直後、そこには服以外無傷のパルティスがおり――次の瞬間、本来の姿である竜形態を取ったのであった。
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★解説
人間態では脳内イメージ的に動かしづらいので、有原の都合で速攻で竜形態にさせられるパルティス君です。
というかFFXX相手ではそうならざるを得ないのが、我ながら恐ろしい戦力である証拠……w
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