新たなる導かれし者たち3(ユニット:有原陣営増援第1陣・???)

 ベルグリーズ王国でもヴェルセア王国でもない、どこか別の場所にて。


「お疲れ様でした。アドレーネ女帝陛下」

「……あら、私の騎士様。いえ、旦那様。その呼び方は、私をからかったつもりかしら?」


 筋骨隆々な男性と、ツインテールの銀髪に海の如き青みをたたえた瞳をそなえる女性とが話し出す。


「……たまにはいいだろ? 数年前を思い出すからな」

「あの時は、大変でしたね。いろいろとあって、この“ゲルゼリア皇国こうこく”は再び国家として蘇った。その全ては、ゼルゲイド様……あなたのおかげでしたから」

「俺はもう夫だから、“様”はいらねぇんだが」

「いつもの癖です。分かっていても、そう呼ばなくては落ち着かなくて」


 笑顔で語らう二人の表情には、懐かしさが浮かんでいた。


「それにしても……ずいぶん落ち着いてきたな。俺たちの国は」

「“神託”……私の祖先の声に、導いていただけた結果です。ところで、ゼルゲイド様」

「何だい?」


 アドレーネと呼ばれる女性が、いたずらっぽくほほ笑む。


「神託に関する話なのですが。『治世においては信ずる者に任せ、少しばかり旅をせよ』と受け取りました」

「なるほどな。俺も、なんか黄金きんの粒子を見たぜ」


 二人は揃って、摩訶不思議な体験をたった今したばかりである。


「であれば……数年ぶりのを兼ねて、参りましょうか。“あのふね”に乗って」

「アレか。さらに強くなったらしいからな。……もちろん、俺たちの愛機もあるよな?」

「ええ。私たちの新婚旅行に相応しい装備が、整えられています」


 その言葉を聞いたゼルゲイドが、ニィと笑みを浮かべる。


「だったら、楽しむか! あ、でも、あんまり戦いたくはないな」

「それは避けられないそうです。ですが、『討つにおいて躊躇ためらうことはなし』とも伝えられました」

「そうかよ。そんじゃ、行きますかね、久しぶりに」

「ええ、


 かくして、ゼルゲイドとアドレーアは、かつて共に戦った人を集める。




 そして、巨大戦艦が眠る格納庫に、足を踏み入れたのであった。


---


★解説

「なんか、でかいの、来るかも」。書く解説はこれだけです。

 ……正直、彼らの存在はしばらく伏せておきたいのでして。


 どうしても気になる方は、コチラの作品を。

https://kakuyomu.jp/works/1177354054893049405

https://kakuyomu.jp/works/1177354054893242035


 ……そう、参戦を見送ることになった“”がいる「Advancerアドヴァンサー」、ここで増援として参戦します。

 ゼルシオス君たちの元ネタとなった作品です。


 そしてゼルゲイド君やアドレー姫のユニット性能ですが、ゼルゲイド君はまだ一般的だとして……アドレーネ姫、かなり、強力です。

 我々FFXXがラスボスと目する存在に対して、ギミック無視かつ貫通のえげつないステータスを保持しています。なので本来の因縁があるキャラを食わないよう、どう扱うかが問題になってきそうな性能をしています。

 ヒントは「希望」。


 もっとも、ゼルゲイド君たちまでFFXX本隊――ゲルハルトやゼルシオス君とは合流させません。

 正確にはちょっと違うのですが……まぁ、サイドで言えば“代行者サイド”でしょう。


 この後戦わせるにおいて、Advancerアドヴァンサーのキャラたちは必須の存在です。

 どうぞ、楽しみにお待ちくださいませ。


 ……リア様の世界においては空が滅茶苦茶な展開を迎えることでしょうねww

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