女神の直感(ユニット:神錘の代行者&???)
ゲルハルトが西へ飛び立ったのとほぼ同時刻。
女神リアは、全身を
「え、何これ」
どうして震えが起きているかは分からない。
しかしリアの直感は、“
「全身がチリチリするんだけど……」
リアは体が勝手に震えだすという事実よりも、知覚できない、しかし確実にいる何かを畏れていたのである。
だがリアは、唯一、輝く粒子だけはハッキリと目にしていた……。
***
リアの背後200mほど。
「少しばかり、遊びすぎたか。まあ、挨拶代わりというものだ」
桜色と金で飾った漆黒の機体――正確にはその中にいる青年が、言葉を放つ。
その声はよく通っており、しかしどうしてかリアの耳に届くということはない。
「よろしいので?」
と、黒いローブをまとった男が短く疑問を口にする。
「ああ。私もたまには遊ばないとな。もっとも神格がかけ離れすぎているので、思ったよりは彼女の肝を潰すことになったが……まあ、それ以上の邪魔はすまいよ。元よりこれは、私のお節介……彼女がこの世界を回すことを、助けるために来たのだからな」
「左様でしたか」
男がわずかに
「会話はここまでで良かろう。私手ずから送り届ける。露払いを任せたぞ」
「御意」
短いやり取りののち、男の全身が
一瞬経つと、男だけがいずこかへと向かっていった。
「では、また会うとしようか。立志せし若き女神よ」
そして謎の機体も、自らの全身を粒子で包むと、リアが管理する世界の空へと転移したのであった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます