第567話 墓場

  オカルト研究会に入った。


 とは言っても、部員は僕と彼女だけ。


 僕が入った当初は、何人かいたけれど、全員卒業して出ていった。


 新入生も誰も入ってくれなかったから、2人だけになってしまった。


 けれど、ちゃんと活動しないと、余計に誰も入ってもらえない。


 廃部になるのは嫌だ。


 活動するべく、心霊スポットに行こうと彼女に提案をする。


「これから一緒にお墓までついてきてほしい」


「え!? プロ……。ゴホン。いや何でもないです。近くの心スポのところのですよね。行きましょう。……やっとかと思ったのに」


 最後の方が小声で聞こえなかったが、これで活動できるな。


 彼女まで抜けられたら、もう研究会ですらないからな。

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