『星辰は堕ちて泥に塗れ』:気概と暴力は全てを解決する(当社調べ)
こむら川二本目、好き放題に書き散らした中華武侠BLです。読まれない覚悟でめちゃくちゃやりまくったのでちゃんと読まれて本当に良かった……! 字数と規模感が合ってない問題はこのネタをこのプロットで書くぞ! と決めたときから分かっていたので、出したときには開き直ってました。
実は本作、性癖三題噺なるもののお題をTLで募集してプロットとキャラクターだけ組んだきり、どこかピンと来なくて放置してたネタをレギュの「男性一人称」を受けて書いたものになります。プロットの時点で三万字ぐらい行くのでは? というかんじだったので無茶は承知の上、おまけに性癖をどぼ漬けにしすぎてエログロスカトロ暴力スプラッターの全種盛りになるという、我ながら暴走したよな……いや楽しかったけど……! と正直頭は抱えました。でも気概は受け取ってもらえたので良しとしましょう。
あと、今回は隠し要素として全員の名前を星から取ってました。星とはつまり星辰、なのでタイトルは泥の中で愛憎劇を演じ燃え尽きた星たちの終焉という意味合い……は完全に後付けですのでさておき。ばーっと見ていこうと思います。
まずは北辰兄弟。北辰は北極星の別名、そして弟の名前「斗」は北斗七星の「斗」の字です。兄の「玄」には特に意味合いはないんですが、北の神獣玄武に通じる字です。ここもうちょい詰めても良かったですね……
また北辰玄の二つ名「貪狼剣王」ですが、北斗七星の一番てっぺんの星を貪狼星というんですね。使用武器の「七星剣」は刃に北斗七星を象った模様がある、実際に存在する剣になります。剣界という天の中心にふさわしく、かつ格好良い名前だと個人的には思っています。
続いて不憫でも強かな南六ですが、北斗七星と対になるキャラクターということで彼は南斗六星から名前をつけました。
また、北斗七星の星々には道教と儒教の二通りの名前が存在します。そんな北斗七星のひとつ、真ん中のあたりに位置する玉衡星/廉貞星から一文字ずつ取ったのが呉衡廉です。
最後に、これは個人的な感覚なんですが、小説、特に川に流す作品は好きなものを全力でぶつけに行けばまあまあなんとかなるんじゃないかなあと思います。そもそも異世界ファンタジーばっかり書いてる人は異世界ファンタジーが好きで書いてるんだろうしホラー書きはホラーが好きなんだろうし、なら武侠小説が好きな自分は武侠小説ばっかり書いててもいいじゃない、というノリです。ふと読んでもらった人に武侠小説いいですねって言ってもらえるのも嬉しいですし。川企画は(レギュ違反他よっぽど変なことをしない限り)基本何ぶつけても受け止めてもらえるし、講評も無理だったら無理でしたすみません、って言ってもらえるので、読者が死ぬほど少ない自分からしたらめちゃくちゃありがたい企画だなあとつくづく思います。来年もお世話になるつもり満々ですのでよろしくお願いします!
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