第04話 火垂る木に照らされて
合唱コンクールで必要な、指揮棒代わりの火垂る木の枝。
ホタルギノエダ=理力の宿りそうな特殊な植物。
枝を拾いに訪れたのは……
地元の人にも余り知られていない栄島公園の旧道。
(公園旧道は、山道とも言える長い坂が連なる)
窮猫犬がCOME(猫=戦士ネコのこと)(犬=ドーベルマンのこと)
「キュウビョウ」「イヌガ」「カム」
100m走九秒台に通じる謳い文句。それ位の加速度を演出。
陸上部、小宮正剛(通称:ネコ)が囮になって、坂道を激走!
つられて着いて行く、警察犬のドーベルマン。
恐怖で強張りかがんだ美幸ちゃんをバックハグして
全力で青3号=ドーベルマンから守る。
僕の魅せ場は銀牙で充分だ。
驚異的なスピードで走り抜けるネコにつられて
旧道を後にした警察犬のドーベルマン。
ちなみに名前の「青3号」はブルース・リーと関係は無い。
むしろ青年漫画の受け売り。
秋田警察犬の銀牙も、少年漫画から名づけられた。
通学路から二頭の警察犬は居なくなった。
愛しき聖魔法使いの護衛は、これで御役御免。
僕は指揮者の大役を射止めたけど、ピアノ伴奏は鮫島くんと言う男子生徒で
必殺! シャーク&シャーク・グリッサンドがカッコイイ情熱系鍵盤弾きだ。
FFQの続き。
広大な雪原、ユウスクリーム大陸で、ミュミュ専用の同属性ブーストを捜す。
敢えて同属性を狙った「氷の精霊」「雪の精獣」が直ぐに見つかる。
FFQの冒険は未だ未だ続く。
真新しい竹ぼうきを持って玄関に立つ少女。
あの日の奇跡を僕は生涯忘れないだろう。
公民館で戦士と僧侶に転職してくれた二人の同級生にも、感謝の意を。
登場人物名が固定されるRPGも多い中
全員自由にネーミングすることが許されたFFQの自由度の高さに
淡い恋の結末を託してみたいと思う。
同じFFQを遊戯しているネコだって、自由に名前を操っているだろうに
親友の僕でさえもトップ・シークレットを貫いたままだ。
ちなみにオートネーミングを使用すると
シアン、マゼンタ、ビリジア、チャコールと言う名前で
冒険の火蓋が切って落とされる。
短かった夏休みがもうすぐ終わる。
来る合唱コンクールでは火垂る木の枝を掲げて、
情熱系鍵盤弾きの鮫島くんの手綱を握る。
こう言うのはヒロインが清楚に鍵盤を鳴らす仕様になるのが一般的だが
渦中の美幸ちゃんは、余り楽器演奏に関心が無かったみたいだ。
僕は音楽家系だから、自然と指揮者のような大役が
頼んでもいない内に回って来るような立ち位置で在って。
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