伝えられぬもの
若いなぁ 本当に
君の言うとおり やっぱり君は
夢見る少年なのよね
できればその気持ち 無理に曲げないでほしかったな
言っておくけど
誤解してるのは君の方なんだからね
確かに 先生は隠し事とか苦手なたちかもしれない
でも 少なくとも君の前では
恥ずかしい話だよね
大人の女を演じてた
君はまだ大人になった事がないから分からないよね
ひとはある日突然 急に大人になるわけでもなければ
子供と大人で別の人間になるわけでもないのよ
大人の自分と子供の自分が心の中に同居してるって感じ
でも 先生の考えだと それもちょっと違うかな
大人の自分と
本当の自分
人は大人の自分を一度手に入れてしまうと
何故か本当の自分を隠したがるようになるの
何故だろうね
はい 先生の話はここまで
何が言いたいのかって?
それは自分で考えてね
もう 君は
大人なんだから
(でも 本当は)
(無理に大人ぶらないでほしかった)
(せめて 私の前でだけは)
(ずっと 本当の君のまま)
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