第18話 『プロポーズされてません♡』
18.
坂口 side:
告白とはいかずとも、分かりやすい意思表示でもしておけば
よかったと後悔の嵐吹きまくり。
俺なんて、一度やらかしてるし。
付き合いたい相手に、他のヤツからプロポーズされてる? なんて
今思い出しても馬鹿な言動だったとこれもまた、激しく後悔の嵐。
もう駄目かな?
あぁ、ダメだろうなぁ。
巻き返しは無理なのか?
冷静になれ、オレ!
メールの返事、ちゃんと返してくれてくだらない俺の話に
笑ってくれて乗ってくれる。
誘えば休日に時間を割いて会ってくれる。
お願いしたこと、来年ねと言ってたのに、すぐに手作りのスイーツを
作って渡してくれた。
そうだよ、今まで彼女からなにひとつ否定的なものは返されて
ないよ。
そしてこの半年余りの彼女との楽しく密に過ごした時間は紛れもなく
存在していることを反芻してみると、まだだ、まだ諦めてはいけない
というシグナルが胸の内から送られてくるのを感じる。
まずは、あの男の存在、誰なのか?
リサーチしないと何も始まらないよなぁ~。
俺は休日仕事の疲れと脱力感を吹き飛ばす為に、いつものように
彼女へメールを入れた。
『こんばんはぁ~、今日は休日出勤で疲れたぁ~。
癒してくださいぃ~』
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます