Round2 魔王によるパチンコ攻略法1『絶唱同調絶頂突破』
言われるがまま、魔王の隣に着く。
今日は1種2種混合パチンコの金字塔、絶唱するやつ……の二代目。
ベ〇ブレードと揶揄される付属部品の増えた筐体が若干不評だったものの、打ちやすくなった甘パチの絶唱台である。遊タイム付きで遊びやすくなんと77分の1という当たりやすさ。実質当たり確定台である。
……三代目は釘に恵まれなかったとは言うまい。それよりも、音量問題を早く解決してほしいのは全パチンカスの希望。
「ん~? 異世界の魔王が打つには安定すぎないか?」
「何事も最初は手堅くじゃぞ、兄弟子」
「もういいよ兄弟子で……」
キラキラした顔でキャラクターが座ってと待っている。魔王に付き合って座ってやろう。まぁ甘だし5000円でいいか……ゆけっ、樋口!
なんて言ってたら魔王の台は早速『てがみ』保留が来ていた。
「はや」
「オスイチじゃ!」
それは気が早すぎ。だが、
――ソイツガキリフダダ!
おっきい剣が画面に現れた。よく裏切られる保留である。そして魔王の画面はよく見るキャラリーチに発展。名前のところがフルーツ柄なのは見逃さなかった。
「あまあまよのぉ~」
上機嫌の魔王は当然のように当たりをかっさらっていく……
まぁ1/77だし、そりゃすぐ当たるわな。
「しっかし、普通に遊ぶんだな」
ここからは数百玉の当たりを終えた後、最終決戦に入る。5回分の抽選結果を一気に出す演出、歌が決まれば確変である。
「チッチッチ、兄弟子よぉ……魔王たる我が正面突破するはずなかろう?」
「だと思った……」
しかしここからどうやって突破するんだ?
ヒキがどうのと言っても1/7.7を自力で抜ける……のはないから、確率操作か?
もう当たりを3倍低くするのはやめてくれよな。
自分の台そっちのけで魔王の台を見ているが、玉は抜かりなく保留を溜める。
「魔王、大丈夫かぁ?」
「まぁまぁ見ておれ。魔王はチマチマした当て方はせん! ここからが我が力よ──ハァッ!」
魔王は空いている左手を台へ向け、黒っぽいモヤを放つ。めちゃくちゃドヤ顔で。
そして、当たりの当否演出。主人公の少女達が一斉に歌い始めるのだが……
「この魔法の条件はただひとぉつ!」
怪現象は起きる。いや、起こしている。魔王が。
『ガトゥランデスバーベルジーグレットエーデルナール……エミュストーロンゼンフィーネエルバラージィー……』
「がとぅらんですばーべるじーぐれっとえーでるなーる……えみゅすとーろんぜんふぃーねえるばらーじぃー……」
…………???????
黒髪の魔王はキャラ達と共に歌い、そしてボタンへ、静かに触れる。
シンフォギアァァァァァァァァッァァァァァァァッァ
――キュキュキュキュイン! キュキュキュキュイン! キュキュキュキュキュキュキュキュキュイン! ポォロポポポポペペペペピピピピピーペペペペペペペペー
……当たったんだが。
魔王がキャラと一緒に歌っただけで。
「ぬっふっふ、これが魔王によるパチンコ攻略法その1……『
「えぇ……」
歌って当てる、それが魔王の攻略法という……こんなに音痴なのに。
いい大人は隣にお客さんがいなくても、歌うのはやめようね。
◇ ◇ ◇
参考機種:『PF戦姫絶唱シンフォギア2 1/77ver.』
※近況ノートに黒髪の魔王のイメージ投稿しておきます。よかったら見てね。
歌の所は『シンフォギア パチンコ 絶唱』とか検索すれば多分動画で見れます。
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