二九三九五一日目

 目が覚める。鏡を見る。僕は年老いた老人だ。男だった。

 傍に小さな女の子がいた。

 僕達は自己紹介をした。喋り方が女の子っぽかったから、女の子かと思ったら、性別は決めていないらしい。喋り方と振舞いはその日の器で決めるのだと語った。

 試しに別の口調をやってと頼んでみた。突然ぶっきらぼうな男口調になった。かと思えばお上品な令嬢っぽい挨拶と一緒に綺麗な礼をして見せてくれた。面白かった。

 僕も今度そういう遊びをやって出会った人を驚かせてみようかと思った。

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