二九三九五〇日目
目が覚める。鏡を見る。僕は二十歳くらいの青年だ。昨日はとても痛かった。あんなのは二度とごめんだ。
僕の側には女の人と、小さな男の子がいた。二人ともまだ眠っている。起きるまで待つ。男の子は、僕と、女の人に顔立ちが似ている。僕ら三人は家族なのだろう。
やがて二人の目が覚めた。僕達は自己紹介をする。
女の人は男の人だった。男の子は女の子だった。
一緒にいる理由は特にない。だけど、離れる理由も特にない。僕らは三人で過ごした。
窓辺から見える海が綺麗だった。
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