「売れる作家の全技術(大沢在昌著)」を読んでみて反省した事……
今回は「売れる作家の全技術(大沢在昌著)」を読んで、自身の処女作である「続・冒険譚 ~消えゆきし世界とそこに住まう数多のアバター達に捧ぐ~」に足りなかった物を振り返っていきたいと思います。
↓小説本編↓
https://kakuyomu.jp/works/16817139554743767167
この本はカクヨムの近況報告にてコメントで教えて頂いたものなのですが、第一回目で取り上げた「プロだけが知っている小説の書き方(森沢明夫著)」と比較しても知らなかった知識が多く、反省点どころか論外の項目ばかりでありました。
そのため、第一回のように”反省点”を列挙するのではなく、新たに得た知識を順に列挙していく事に致します。
【01】:本書を読む前提として「てにをは」等、基本的な文の書き方を知っておけ。
ごめんなさい知りませんでした。
というか、こういう本に一緒に書いてある物とばかり思っていました。
さっそく図書館に行って、言語学の棚から文章の書き方の基礎について説いた本を6冊ほど借りて来ましたので、これで学んでいこうと思います。(なにかお勧めの本があったら教えてください。)
【02】:数字や固有名詞ではなく、雰囲気でキャラクターを伝える表現を考える。
キャラクターの描写を多くするとテンポが悪くなり、かといって省くと情景が読者に伝わらない、と悩ましく思っていました。
しかし、雰囲気で表現する方式ならば一度紹介したキャラクターの再登場シーンでも、くどくならずにキャラクターの描写ができそうです。
【03】:回想シーンは会話形式で語り、作者による解説文にならないようにする。
思いっきり作者解説をぶっこんでいました。
また、この本では、回想に入るシーンにも会話を上手く使う手法が紹介されてました。取り入れてみます。
【04】:会話文は実際に声に出して読んでみて、おかしな部分がないか確認する。
実際に声に出さないと、確かにキャラクターの台詞として不自然な点は自覚しにくいかも。
修正作業の際に試してみます。
【05】:キャラクターを詰める時、そのキャラクターがどんな会話をするのか考え、書いてみる。
メインキャラは本編で十分しゃべらせているので、おおよそどんな会話をするか想像できるのですが、脇役に関しては未だ喋り方が定まっていない者が多い。
これも、脇役のキャラクター設定を詰める際の追加項目と致します。
【06】:書いた後で矛盾がないか確認用にタイムテーブルを作る。
時間経過を整理して、各人物の行動に矛盾がないかを確認するという事みたいです。
こういった確認は一切していなかったので、取り入れてみたいと思います。
【07】:書いた後で一日以上開けてから、書いた話を声に出して読んで推敲する。
時間を空けてみる事で、自分の書いた物をより冷静に、他者に近い視点で読み直す事が可能になるそうです。
僕は書いたらすぐに投稿したくなるのですが、今回からこの習慣を付けるようにします。
【08】:難しい漢字を使うかどうかで、小説の世界観が変わる。
漢字一つの使い方だけでも、読みやすい軽い小説にするか、重厚な小説にするかという選択ができるそうです。
書いている時、全く意識していませんでした。
【09】:表現する物にあった言葉と漢字を選ぶ
今までは「考えた事を表現さえできればいいや」と思って書いていました。
より良い表現を選ぶという発想がなかった事を反省しております。
【10】:こまめに辞書を引いて単語の誤用がないか確認する。
自身の日本語能力を疑い、こういったミスを防ぐという事だそうです。
言われてみれば、記憶があいまいなのに使っている言葉も割と多かったように思えます。
【11】:感情的な文を書く場合でも「8割感情・2割冷静」で書く。
感情を乗せて文を書いても、2割は冷静にみる目を残しておけという事だそうです。
熱くなっているのが書き手だけで、読者を置き去りにしては仕方ありません。
これも今まで意識していなかった事です。
【12】:描写に濃淡をつけて、そのシーンで重要な物を浮き上がらせる。
今まで、全く考えなしに背景描写をしていました。
次回の修正作業から意識して書いてみます。
【13】:人物を一言で表現できる、特徴を捉えた言葉を考える。
これも【02】と同様に人物の描写を凝縮する表現の工夫ですね。
うまく描写できるよう、精進致します。
【14】:描写の三要素は「場所」「人物」「雰囲気」であり、場面に応じてそれぞれの割合を考えて書く必要がある。
この点も今まで、全く考えなしに背景描写をしていました。
次回の修正作業から意識いたします。
【15】:改行は文章のリズム感を考えて行う。
まだ文のリズムというものが感覚で掴めておらず、ちょっとこの項目は僕には早いやもしれません。
先述した文章の基礎について解説した本を一通り読破してみてから、もう一度見直してみます。
【16】:長い文は一度に大量の情報を読者に与える効果がある。わざと岩の様に文を重くしたい場合などを狙って効果的に使う。
この点も今まで、全く考えなしに書いていました。
次回の修正作業から意識いたします。
【17】:チャプターを変えすぎると読者があらすじを読まされている気分になる。
この点も今まで、全く考えなしに書いていました。
次回の修正作業から意識いたします。
【18】:読者を引き付けるため冒頭のシーンを強くするようにする。重要な箇所なので何度でも書き直す覚悟が必要。
この点に関しては「言われてみれば」という気持ちと「やっぱりか」という気持ちが半々です。
なにはともあれ、修正作業の際には見直す事に致します。
【19】:描写は「天地人動植」。
「天候・気候」「地形(場所)」「周囲の人物」「周囲の動物」「周囲の植物」が全てだそうです。
こういう分類分けは、整理しやすくて助かります。
【20】:文や描写がくどくなり過ぎないように、切り捨てるべきところは切り捨てる。(水墨画のような文を目指す)
これは長年書いてると自然とそうなっていくものだそうですが、無駄な表現で読者を辟易させないように今からでも気を付けてみるつもりです。
【21】:すぐに答えを出さずに読者を焦らし、タイミングを測る。
すぐ解説や答えを入れてました。
もっと計画的に考えます。
※第一回と被る項目は省略しました。
後日、文章の基礎について学んだことに関しても、特筆べき点があればここで取り上げたいと思います。
今回は本当に学ぶ事が多かったです。この本を紹介してくれた楠本恵二さんに感謝致します。
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