とある初心者小説書きの一人反省会

蝉の弟子

小説の書き方の学習

「プロだけが知っている小説の書き方(森沢明夫著)」を読んでみて反省した事……

 これは、先日完結させた僕の処女作『続・冒険譚 ~消えゆきし世界とそこに住まう数多のアバター達に捧ぐ~』を見直し、自身の小説家としての欠点を知り、その上で同作品を大幅に書き直してリニューアルしてみようという試みの途中経過の記録です。

 これが、他の初心者小説書きさん達のお役に立てれば幸いです。

 以後は本編のネタバレ多数ですので、まだ読んでない方は本編を読んでからお越しください。


↓本編URL↓

https://kakuyomu.jp/works/16817139554743767167


(ちなみに、小説の基礎知識ゼロのうえ普段から小説など読まぬ人間が、頭の中に浮かんだストーリーを勢いに任せて書き綴ったものなので、自分の目から見ても未熟な部分が多いです。)


※↓以下本編のネタバレ含みます↓




 現在自分は、ツイッターとカクヨムの活動報告それぞれのコメントから、一冊ずつ小説のノウハウ本を紹介して貰っています。

 今回はツイッターで紹介してもらった「プロだけが知っている小説の書き方(森沢明夫著)」を読み、そこから見えた自分の欠点について述べていこうと思います。


①人物の設定の練り込み不足。

 人物の性格・特徴等々、自分の設定が甘々であった事が、本を読んでみてよく自覚できました。

 そしてそれ故に、人物の描写が不十分だったり、人物の行動に迷いや描画できずに苦しむ事が多かったのです。

 キャラクターへの愛が全然足りていなかったということで、これは大いに反省せねばならない。


②舞台背景の設定不足

 ①と同様に舞台背景についても緻密に想像していませんでした。

 書いている最中に舞台背景描画が難しいと何度も感じていたんですが、それもその筈、そもそも作品の背景を自分の頭の中にいい加減にしか描けていなかったのですからお話になりません。

 これも①同様にきちんと頭をフル回転させて作り上げて描き直しに臨むつもりです。


③カイルの成長物語が棚上げ。

 36話以降カイルの成長物語としての側面がどっか行ってしまいました。

 まぁ、例えるなら「ピーマン苦手で食べれないからどうしよう。」と悩んでいたら食糧難が来てそれどころじゃない騒ぎになってしまったような展開でしたから、それはそれでとは思うのですが、もっと上手いまとめようがなかったか考えたいです。

 ちなみにカイルの抱える悩みは、全て父親のジョージがロジャーに苛められていた事に端を発しているため、段がロジャーを遠ざけた時点でもう解決する必要すらないものとなっています。


④露骨に説明的な文が多い

 キャラクターの心情や仕草などから、わざわざ説明しなくとも読者が察する事ができるよう表現するのに徹底するのが上手いやり方なんでずが、それを意識できていませんでした。

 とはいえ、それを知ったうえで100%それができるかというと、自分の小説ではその性質上難しい部分もあるのではないかと思っています。

 小説という表現媒体においてどちらの表現が優れているかは比べるべくもないですが、やはり表現したい物を優先するのであれば徹底するのは今の自分には厳しいとは思います。


⑤一人称視点ではキャラクターに憑依したような視点で、三人称視点では間近で観察しているかのような視点で描写すると効果的だと知らなかった。

 これも、自分が知らなかった小説における表現の作法でした。

 ④と同じく徹底できるかは甚だ疑問なのですが、これもできるだけ理想に近づけられるよう修正していくつもりです。


⑥一つの文に複数の五感の表現を入れ、簡潔に情景を描写すると良いとは知らなかった。

 そもそも情景描写自体が全然できていなかったので論外なのですが、今後、情景描写に力を入れるつもりですし、その際には気を付けるつもりです。


⑦情景描写は広い視野を描いてから狭い視野に切り替え、狭い視野はキャラクターの五感を入れると効果的だと知らなかった。

 これも⑥と同様です。

 というか、こういう知識がなかったからこそ、情景描写をどうすれば良いか分からず力を入れられなかったという一面もあります。


⑧全てではなく象徴的なものだけ情景描写すると効果的だと知らなかった。

 これも⑥⑦同様に今後チャレンジして行きます。


⑨バトルの描写はキャラクターの視点で行うと臨場感が増すとは知らなかった。

 これも④⑤同様に努力目標にしていきます。

 100%は無理っぽいし、そこまでやらない方が逆にいい場面もありそうなので。


⑩感情を直接的に(悲しい・怒った・うれしい)書いてしまっている。

 直接書かずに読者が察する事ができるような表現に徹するべきものだと、この本を読んで知りました。

 もっともな指摘だと思います。

 なるべく、そういう表現ができるようがんばります。


⑪小説を沢山読み、沢山書く事で表現や語彙のバリエーションを増やしてなかった。

 ぶっちゃけ、僕はゲームとか漫画ばっかで最近ロクに小説読んでないので、耳が痛いです。

 カクヨムの読み合い企画とか、今後参加させと貰おうかな?

 あと、続・冒険譚に合いそうな表現をしている小説があれば、お勧めして頂けるとありがたいです。


⑫自身の感情を観察して、表現力を上げる努力をしていなかった。

 詩人になったつもりで、自分が日々感じる事を詩や文章に置き換えて表現力を上げるといいのだそうです。

 実は自分の感じた事を表現するというのが苦手なのですが、これからがんばって日々の生活の中でチャレンジしてみます。

 多分、日常的に俳句を詠むようにすればこの感覚は鍛えられるんじゃないかな?と思う。


⑬作品の看板であるタイトルで読者に充分アピールしてなかった。

 これも僕にとっては難しい問題です。

 『続・冒険譚』というタイトル以上にこの作品に似合うタイトルはないと思うのですが、読者へのアピールを考えるとイマイチ弱い。

 せめてサブタイトルだけでもアピールに強いものに変えないと駄目ですかね?

 とはいえいいサブタイの方もまだイマイチいいのが思い浮かばないので、誰かアイデアがあったら教えて頂きたいです。

(2022/08/30:追記)

 いろいろ考えた結果「ゲームが終わった後の物語~消えゆきし世界とそこに住まう数多のアバター達に捧ぐ~」に後日タイトルを変更する事にしました。

 こちらのタイトルの方が、読者から見て物語の内容を想像しやすく、また以前のタイトルと比較してもアピールになっているかと思います。

(2022/09/01:追記)

 タイトル改変案その2:「ゲームの続きは異世界で ~サービス終了しても、彼等の冒険譚は終わらない~」(なんだか、オーバーロードと同じような内容と勘違いされそうなタイトルになってしまったかも)。

 タイトル改変案その3:「サービス終了後の物語~消えゆきし世界とそこに住まう数多のアバター達に捧ぐ~」(”サービス終了”という言葉はオンラインゲーマーでなければ分からない可能性が高い言葉だが、元々オンラインゲーマーをターゲットにした小説だからこっちがいいかも。)。

(2022/09/04:追記)

 タイトル改変案その4:「ゲームが終わった後の冒険譚~消えゆきし世界とそこに住まう数多のアバター達に捧ぐ~」

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