呼び出し

そんなある日の出来事だった!マーリーさんに呼び出された。


「リゼ、ローズ、相談所に行きなさい」


「はい」


俺とローズは、たまたま一緒にいた。


マーリーさんに言われて、アルフさんの元に行った。


コンコン…


「入りなさい」


「失礼します」


「失礼します」


俺とローズが、現れるとアルフさんは、ソファーに腰かけるように言った。


「もう、二人は570歳だったね」


「はい」


「はい」


アルフさんは、タブレットを差し出した。


「こないだの、相性診断をやった所、最高の結果が出たんだ!」


ここは、結婚の組み合わせや恋愛の組み合わせやバディの組み合わせを見る相談所と呼ばれる場所だ!


「と、言いますと?」


「リゼとローズ、結婚しなさい」


アルフさんは、そう言って笑った。


断るかと思ったのに、ローズは何も言わなかった。


「あの…」


「死神の婚約期間は、30年だろ!その間に、恋人を楽しめばいい」


俺の話を聞いてくれない。


「あの、アルフさん」


「何だ?」


「俺は、いいんですよ!でもね、ローズは嫌だと思うんです!だって、20年間断られてますから」


俺の言葉に、アルフさんは顎に手を置いた。


「ローズ、そうなのか?」


タブレットで、何かを見ている。


「いえ」


俺は、その言葉に驚いた顔をした。


アルフさんは、タブレットを見つめながら…。


「だと、思った。では、二人は婚約者になった。おめでとう」


パチパチと拍手をされた。


「失礼しました」


二人で、部屋を出た!


「ローズ、いいのか?俺なんかと…」


ローズは、アイドルだった!ローズを気に入っている死神は多かった。


「リゼ、お肉食べよう」


それは、ローズの答えだっだ。


「勿論だよ」


俺は、ローズと食堂に行った。


フライドチキンを初めて、二人で食べた。


「うまいな、ローズ」


「うん、美味しい」


ローズといると、笑顔になる。


死神の女性は、お肉料理を食べる時は、女性専用の食べれるスペースがあるのだ。


男女で、食べる時は、このカップルスペースで食べる決まりだ!


俺は、ローズと出会って570年。


この日を、夢見ていた!


お肉を食べ終わり、お互いの部屋に戻る。


婚約者やカップルになったものは、Cフォンに名前が送られてくるのだ!


部屋に戻ると、ルカがCフォンを見て固まっていた。


「ルカ?」


「リゼ、やったな!ローズと、よかったな!」


ルカは、凄く喜んでくれた。


俺は、煙草に火をつける。


「やっと、お肉を食べれた」


「よかったな!」


ルカも煙草に火をつけた。


「ローズといると、笑顔になるんだ」


「そうか、よかったな」


ルカは、ずっとニコニコしてくれていた。

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