クライマックスの息を呑む展開に圧倒されました。男同士の凄惨な争いの中に登場する皇后が、そこだけ花のように哀しく美しかったです。
読みながらどこか顧恵雲に共感していき、大可汗の器の大きさ、真意の読めないところに畏敬を感じるものがありました。
名も無い者によって歴史が大きく変えられたことは沢山あるんでしょうね。そういう者の心にひっそり渦巻いていたものをじっくりと見せて頂いたようです。
文章にも感服するばかりでした。自分の日本語レベルでは難しいと知りながらも挑戦してよかったです!初めて夏目漱石の小説を読んだときの「漢字ってかっこいい」って気持ちを思い出しました(^^ 全体から久里さんの「好き」が溢れているようで、そこがまた素敵でした。
うまく感想が言えませんが、この世界を体験できて大満足です。読み応えのある物語をありがとうございました!
作者からの返信
応援ありがとうございます!
誰が正しいというのでなく、それぞれの濃い情念が交錯するさまを描きたいと思っていました。そんな登場人物たちに、美しさや畏敬を感じていただいて、うれしいです。
夏目漱石で漢字のかっこよさを感じられるとは、さすがですね! フランスの情景を静謐に、みずみずしく描き出される柊さんに文章をお褒めいただいて、光栄です。今回は中国世界に合わせた文体を目指しましたが、その功があったのならば、がんばった甲斐がありました。
最後までお読みいただき、☆もいただいて、ありがとうございました!
”死んでもいいなんてばかなこと”
大可汗はそう思っていたんですね、とちょっと意外に思いつつ、
刺客である顧恵雲を近辺に置くとか、自分の命を危うくする衝動があったのでしょうか。。
彼が甘州城で死ななかったら、契泰の命運もまた違っていたのかな?と思いつつ、素敵な物語をありがとうございました!!!
作者からの返信
応援ありがとうございます!
実は歴史を変えた大事件だったのだと思います。大可汗の真意は最後まで謎ですね。。読者にも、他の登場人物たちにも。一応考えてはあるのですが、そこは語らず、皆さんの想像にお任せしておこうかなと思います。と言いつつ、、死ぬつもりはないが命を惜しむつもりもない、とだけ。
最後までお読みいただき、☆もいただいて、ありがとうございました!
完結おめでとうございます!
顧恵雲に皇后の言葉の意味が分からなくて良かったなと一瞬思いましたが、彼にとっては誰に殺されたかより、己の刃が偉大な大可汗を貫いたことこそが本懐だったでしょうね。
正史にこそ残らなかった名ですが、顧恵雲がいなければ契泰の歴史はもう少し違ったものになっていたかもしれませんね。
何より、儘ならなかった顧恵雲の人生が最期の最期に絶頂を迎えたことに、胸が熱くなりました。
想像するしかないことですが、弟は兄のことを誇りに思っているはずです。
顧恵雲の心理の動きが本当に見事でした。
すごく面白かったです! 連載お疲れ様でした!
作者からの返信
応援ありがとうございます!
偉大な大可汗を貫いたことこそが本懐、、まさにその通りなんだと思います。レビューにも書いていただいたように、彼の覚悟は徐々に変化して、当初はけっこう雑念のあったのが、最後を絶頂で迎えられたのだと。彼の最期に胸を熱くしていただいて、うれしいです。
このような、正史には記されなくとも歴史を変えた事件が、いくつもあったんでしょうね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました! レビューでも勿体ないほどのお言葉をいただき、うれしいです。
完結、おめでとうございます!
皇后がここまでのことをやってしまうとは……凄まじい女の愛と憎悪を感じました。
カクヨムで読める中国を舞台にしたお話って、あまりモンゴル系のキャラが出て来ないので、このお話はかなり新鮮でした!
男も女も雄々しい!!!
中国古代のお話って、色んな民族が登場するところも魅力の一つですよね♪
面白かったです°˖☆◝(⁰▿⁰)◜☆˖°
作者からの返信
応援ありがとうございます!
皇后の愛と憎悪、、感じていただいて、うれしいです。この時代、騎馬民族は男も女も雄々しく猛々しいような気がしますね。
モンゴル系はたしかにメジャーじゃありませんよね。。チンギス・ハーン以前にも北方騎馬民族は中国の歴史を賑わし、本当に、色んな民族が交差するのが魅力の一つだと思いますね。お楽しみいただけたようで、光栄です。
レビューにもそのあたりをおススメくださって、ありがとうございます! すてきな紹介文に、感激しています。
最後までお読みいただき、☆に、レビューまで寄せていただいて、ありがとうございました!
緊迫感を煽るように、ずっと太鼓の音が響いてました。どこかから笛の音も。
クライマックスにはそれが最高潮になって、背後に迫る矢が掻き消すように空間を切り裂いたことで、音が消えました。
琴の音に塗り替えられてしまうなんて。
それぞれの思惑や魂胆が見えているようで、見えきれない。
それでも事は起こり、歴史は移り変わっていくんですね。
何のために生きているのか、答えがあるようでいて死すれば人知れずで、切なくも力強い生き様を見た気がします。
ネヒルテルは争わずに済む方法を生み出そうと苦心していたのかな、とも思えました。成功せずとも試してみる価値はある、とでも考えそうな。
素晴らしく体感的な読書体験でした。
完結おめでとうございます。
また公募へのトライも頑張ってください!
作者からの返信
応援ありがとうございます!
太鼓の音、それに笛の音が響くとは! さすがの感性ですね。そして、最後に音が消え、琴の音がとって替わる。想像して、能の舞台を見ているようにわくわくしました。
歴史の大きな流れのなかで、一人一人の営為はちっぽけなものかもしれませんが、それでも人は行動するんですよね。切なくも力強い生き様と感じていただいて、うれしいです。
ネヒルテルの心中、いろんな想像が成り立ちそうです。争わずに済むやり方、王者に相応しい思想ですね。
体感的な読書、、そのように没入いただいて、光栄の限りです。
最後までお読みいただき、☆もいただいて、ありがとうございました!