第4話

さてここまでが小学生時代の話である。

私は人間に絶望し、出来ないことはやりたくなければやらない様になった。

卒業文集の将来の夢には普通に生きたいと書くレベルには荒んでいる。

とはいえ何も全てが全てではない。

こんな私ではあるが、いじめを終わらせたあとには彼女が出来た。

しかし、これが次の余命三十年を受け入れるきっかけになった。


小学校を卒業し、中学生になった私は可もなく不可もない日々を過ごしていた。

小学校時代の人間とは学区の都合で大体別れた。

ありがたいことに私をいじめていた奴らとはほぼ別れた。

そんなある日のことである。

私がある女子に付き纏っているという噂が流れた。

しかし、その相手は私の彼女であった。

噂の真相は簡単であった。

彼女に惚れた男子が噂を流したとのことだ。

私は特別気にしていなかったが、次の日には彼女はその男子と付き合っていた。

それも学年の誰もが祝福していた。

そして私は嫌われ者になった。

今となっては仕方ないことだ。

惚れた男子というのはスクールカースト上位であり、私はランク外もいいところだ。

私は人を信じることが嫌になった。


所詮子供の恋愛である。

振り返ればそんなこともある程度であるが、当時の私には辛かった。

いじめを終わらせ、新しい生活で一種の心の支えであったものを失った。

その上また負のレッテルを貼られたのだ。


入学して時間も経っていなかったので、噂はすぐに消えたが女子の間ではそこそこ陰口を叩かれていた。

二度目ともなるとそういう状況には慣れたものである。

彼女を失ったこと以外には、何も感情が動かされなかった。


他人を信じることができないということが、人生を終わらせたいと思う大きな要因である。

何をしても世界が自分で完結し始め、であれば終わってもいいとなってしまった。

だから私は中学生時代に余命三十年を受け入れた。

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