第4話 それから
最近の桜は早く散ってしまう。わたしはチアリーダー部のマネージャーなる部活を初めた。
そして、亜利亜である。
「プンプン、生徒会に頼んでいた、校内にある自販機に野菜ジュースを入れてとの嘆願が却下された」
亜利亜はすっかり、高校に馴染んでいた。ちなみに、わたしが校内で空を飛ぶのは禁止していた。
「もう、ウザい、天界に帰れ」
「えー彼氏がいたら、わたしが帰ってドラマチックな展開にしたい」
最初から用意された、お別れエピソードなど誰が好むか。
さて、時間だ……。何の時間かともうすと。
「あ、あ、野菜ジュースが欲しい」
と,言って、亜利亜はわたしにすり寄ってくる。
「はい、はい」
わたしが野菜ジュースを与えると、幸せな表情になっている。完全な野菜ジュースジャンキーである。こいつ、彼氏ができたら本当にお別れエピソードをしそうだ。わたしは亜利亜のスキをついて羽衣を奪う。
―――……。
わたしは何をしていたのだ?この亜利亜に彼氏などできるはずがない。「はい」と言ってわたしは羽衣を返す。
「師匠、ここに居たのですね。新一年生の指導をお願いします」
「よし、やはり師匠と呼ばれるのは悪くないな」
ここで、でたらめな天女のエピソードの終わりであった。
落下天女 霜花 桔梗 @myosotis2
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