第6話 

あー、やばい。なんか緊張してきた。


「お疲れ様です。ゆりさん」


うわ、カッコいい。こないだはメガネかけてたけど、今日はかけてない。それもいい。


「お疲れ様です。」


「今日はご飯を予約してみたのですが、大丈夫だったでしょうか。他に行きたいところとかありました?」


「いえ、どこでも大丈夫です。予約ありがとうございます。」


連れてこられたのは高そうなホテルのディナーだった


「食べたい物なんでも頼んで下さいね」


「あまりこういったところで食べないので良くわからなくて、おすすめはありますか」


「でしたら私が頼みますね」


どれも高すぎて、頼むのが正直怖い

割り勘だったらどうしよう

今月漫画買いすぎて金欠なんだよな


運ばれてきた料理はどれも美味しくて、時々優しそうに笑う一希さんの笑顔を見ると心が温まるような気がする


そのあと楽しくなりお酒も進み、いつの間にか寝てしまっていた


見知らぬベッドで目が覚めた

「え、一希さん?」


「目覚めた?気分は大丈夫?気持ち悪くない?」


「大丈夫です…寝てしまってすみません」


「ねね、ユリさんって何か香水とか付けてる?」


「いえ、特には付けてませんけど」


「ユリさんをこうやって抱きしめるとすごいいい匂いがする、安心するんだけど興奮する」


それを言った瞬間、一希さんの唇と私の唇が触れて舌が絡み合った


徐々に絡みが深くなり、自分から変な声が出てる事に恥ずかしくなり心臓が破裂しそうになった


「んん、もう無理です…一希さん…」


「ごめん、素敵だ…きれだ

 ユリさんごめん、もう少しだけ可愛くておかしくなりそう」


そう言った一希さんの目が鋭くて、部屋中にくちゅくちゅと舌の絡まる音が響いた


「や、だ…もう無理です、恥ずかしくて…」


こんな気持ちいいキス初めてで息の仕方も忘れてそのまま意識を手放した

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