第5話
「ユリおはよ。で、どうだったの私が帰ったあと、なにかあった?」
「なんにもないわよ、終電でしっかり帰りました」
本当に特になにもなく連絡先すらも交換していない
またいつものように患者の口の中をクリーニングしていると受付の電話がなった
うちの医院は衛生士しかいないため受付も自分達で出ることになっている
「はい、こちら虎の一ビル歯科医院でございます」
「予約をとりたいのですがいつなら空いてますか。なるべく早くでお願いします」
「本日の17時からはいかがでしょうか」
「本日の17時から今野一希で予約お願いします」
「はい、お気をつけていらしてください。お電話ありがとうございました。失礼致します。」
なんか聞いたことある声してたけど、知り合いかな?まあいいや、最後クリーニング入れば今日は終わりだ!
早く帰って今日はBL系でも読もうかな
〜17時〜
「こんにちわ。あのあとユリさんの連絡先を聞いてない事に気がついて雪に聞いても良かったんだけど、自分でちゃんと聞きたくてきちゃった」
きちゃったとは?!
てかこの人こんな格好いい見た目してたんだ
「連絡先もらっていいんですか?!え、むしろありがとうございます。」
しかもなにこれ口の中まで綺麗。顔が良くて歯並び良くて口の中まで綺麗とかあり?!
これって私に気があるとか?
いや、恋愛漫画の読みすぎか…本当嫌になる
「お疲れ様でした。虫歯もなかったので次回はまた3ヶ月後にお越し下さい。」
「3ヶ月か…
それはまた連絡するとして、ユリさん今日はこの後空いてますか?」
え、まじ?今日新刊の発売日だからなどうしよう。でもこんなイケメンに誘われるなんてもうないよね。
「終わったら連絡します…」
顔に負けた…カッコ良すぎる歯並び口腔内の状態も良すぎる。
記念にご飯くらい行きたいって思ってもバチ当たらないよね
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます