第2話それは星祭りの夜に
ツイーチ大陸には、この星に住まうすべての精霊族を守護する事と
星から溢れ、そしてまた星へと還る生命の光の流れを循環させるために
東西南北とその中央に世界樹が立っている
そして精霊族は世界樹のたもとで暮らしているのである
ここは東方の世界樹のたもとに暮らす精霊族の都アーカサカ
今夜の星祭りの準備の為飛び交う精霊や
歌を捧げるために集められた精霊の儀を終えていない妖精
(生まれてから成長し、星読みによって決められた妖精が
儀をおえて精霊として成長するのです)
その妖精たちが七色の光を瞬かせながら舞飛び
さながし言い伝えにある「ハロプロ」である
今日は星祭り この星に住まうすべての精霊族が
星に感謝を贈り そしてまた星も精霊の儀で加護を贈り
妖精が晴れて精霊へと至る 奇跡の祭り
歌を捧げるために集った妖精のなかに
ひと際小柄な それでいて目を引く
鮮やかでいて暖かい 薄桃色の光を発しながら 歌い舞う妖精
スー・アーマがいた
スー・アーマはまだ生まれ出でてほんの数年
本来ならば次の星降りの夜を迎えるまで
魂の色である薄桃色の花の蕾の中で眠っているはず だった。
これは妖精王であるオヴェイロナ・カータが起因する
精霊統べる王は 生粋のイタズラ好きである、きっかけは些細な事
「すやすや眠る赤子のホッペは抗えないオーラを放って
わが手をひきつけるのである」 なのだそうだ。
後にイタズラが妖精女王ティターニアノ・モーンに全て発覚し
世界樹の根元に脇から下を埋められ罰を受けるのだが
この時、悪戯にいたった理由が先述の言葉である。
アノ・モーン様は それはそれは良い笑顔で
ナ・カータ様に オーディーントゥーユを
熱々のオーディーントゥーユを振りかけていたと
アノ・モーン様お付きの精霊守(スプリガン)
精霊守婦長(戦闘メイド総婦長)
ヨッコは語る。
もちろん、精霊ネットワークシステム(略してSNS)で拡散済みである。
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