父 忠志

下校中もやはり誰かの視線を受けながら歩く。ふと振り返って見ても怪しい人影はない。誰なんだ?俺を監視しているのは。


家に着くと父 忠志ただしが待っていた。父は小説家で基本的に在宅で仕事をしている。穏やかで勤勉な性格で、仕事と家族以外に現を抜かさない。

「おかえり」

「ただいま」

一言言葉を交わして俺は自分の部屋に戻る。

在宅ワークで時間に縛りのない父ならずっと監視することが可能じゃないか?だがさすがに仕事をほったらかして何日も何週間も何ヵ月も息子を監視するなんてありえない。

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