第11話 自殺の方法
僕が自殺したら、皆、どう思うだろう?
その時になってやっと、僕に対して続けて来た仕打ちを思い返して、反省してくれるかな?
それとも、厄介払い出来てせいせいしたと思うのかな?
継母は、僕の見る夢に反応して煙たがっていたから、それが無くなって安心するかも知れない。
よく何かで見たり読んだりしてきたように、僕は死んだ後、霊体となって、皆が動揺している様子を見下ろしたりするのだろうか?
そんな事が本当に出来るのだとしたら、その証明を楽しむ為だけに、死んでみるのも悪く無いかも知れない。
僕は、その時になってやっと、自分が見たかった家族の態度を垣間見る事が出来るのだろうか?
今いる家族のうち、せめて1人くらいは、本心から僕の死を哀しんでくれるといいな……
問題は死に方……
どうやって死ぬのが、僕に向いているのだろう?
出来れば、一番苦痛が少なくて、確実な方法を選びたい。
飛び降りは、この家の2階からだったら、骨折とかだけで助かってしまう可能性も有る。
打ちどころが悪いと、一生、全身不随とかで寝たきりで生きていくのは、心身ともに堪えられない!
手首を切るのは、僕は僕の出血を見ながら、しばらく激痛を感じ続けるって事なら、それも選びたくない。
だとしたら、首吊りが無難なのかな?
といっても、ロープが無いから、別の物を使わないと……
ベッドのシーツ、これは、途中で破けたりしなかったら、ロープ代わりになりそう。
引っ掛ける場所は……
この部屋で出来そうなのは、ドアノブくらいかな?
足が届いてしまうと無理だし、ズズ~っと横たわった状態になってみたら、死ぬ事が出来るだろうか?
その前に、取り敢えずは遺書とか用意しておくべきかな……?
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