ばあちゃんと包丁
うちのばあちゃんは先端恐怖症らしい。
理由はわからないけど、鋭い包丁が怖いらしく先端が尖ってない包丁を好む。そして、使い終わった包丁はコンロの下に隠すんだ。
それだけならいいのだが、僕が新しく買った包丁を鉄鍋の蓋で研いで一日で刃こぼれさせてしまったのだ。さながら伊之助の日輪刀である。漫画のように刃こぼれした包丁で綺麗に切れればいいのだけれど……
僕自身料理をするので切れ味の悪い包丁じゃ何も切れなくてすごくストレスになる。白ネギを切って、薄皮1枚残して全て繋がったままだったときにはさすがに怒ってしまった。白髪ねぎなんてハサミで切った方がましなレベルだ。
それでも、ばあちゃんは「鋭いと危ないから」の一点張りだ。
包丁の刃こぼれは素人でも直せるだろうか? 直したところですぐに刃こぼれさせてしまうだろう。自分用で新しいものを買うしかない。
幼い頃に戦争を経験しているばあちゃんだ。それだけの修羅場を経験しているのだろう。
よくわからないけど、ばあちゃんを尊重するべきだろう。
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