第12話 皇太子②

遡ること3年前

私はお父様方が訓練する訓練所に遊びに行っていた「お父様、お兄様達みたいに私も剣使いたい」

「いや、お前にはまだ早い!こんな…こんなちっちゃい手が傷ついたらどうするんだ!」

え…

「あれ、本当にあの冷血で怖い公爵なのか?」

「ツッコんではダメだ…ノア」

グレイソン達は若干引いていた。

「じゃあさこの騎士団達より強ければいいんでしょ?ノア、私と勝負しましょう?」

「え?!」

「だって1年前お父様のドア思いっきり消し飛ばしたじゃありませんか」

「団長、やらせてあげるのはいかがでしょうか?その代わりあまりにも危なかったら握らせないということにして」

グレイソン…お前良い奴だな。

私、フランと統合してから幸せに漬かりすぎて抜かるんでいたからな。それに、いざとなった時皇太后をぶちのめせるし。

「…ノア、レスに傷がついたらどうなるか…わかっているな?」

お父様…なんか最近ますます過保護が増してきてないか?

「ノア、ドンマイ☆」

「グレイソンお前ふざけんな」

この2人もなかなかいいコンビだよな。

「お嬢様、あの」

「手加減しなくても大丈夫よ?あ、魔法もじゃんじゃん使ってね。」

騎士団は戦う時剣に魔法を纏わせ戦う。まあ、ソードマスターと言えばわかるかな?私の前世の世界の者はそう言っていたしな。

そしてグレイソンが合図した

「よーい、始め!」

その途端、ガキィンと音が響いた

「(ほんとに初めて、なのか?!強すぎる!)」

「ノア、お前手加減しているな?本気を出せ、中途半端なことはやめろ。」

「っ!分かりましたよっ!!」

そして決着がつき、私が勝った。

そしたら騎士団の皆はポカンとしていた。

「兄様達もやる?」

「レス/お前が言うと違う意味にしか聞こえない」

4歳でこの実力流石

『私達だな』

私の中にいる『私達』は皆私が何かあった時や、困った時だけ出てくるようになった。そして完全ではないがたまに性格が重なる時がある。

「お父様!私勝ったしいいでしょ?」

「…ああ(レスは…)」

お父様は私の耳元で

「前世とかで使ったことあるのか…?」

『腐るほどに使ったさ』

ラジエルが言ってきた。

「ええ、めっちゃ使いました。」

そしてその後私は剣の悪魔と呼ばれるようになるのはまだ先の話。

私とお兄様達はそれぞれ皇宮に遊びに行っていた。

そしたらすみにとてもやせ細った男の子がいた。

明らかに痣など虐待されたあとがあった。

「っ!だいじょ…」

「ひっ!ごめんなさいごめんなさい!」

酷い…

「…大丈夫。何もしないよ。」

私はしゃがみこんだ。

「今、助けをよんでくるから…」

「ま、待って行かないで!お願い…助けて…お祖母様に殺されちゃう!!」

「え?お祖母様?」

彼の顔をよく見ると皇帝陛下にそっくりだった。

第1皇子ルーカス・ゴードン・セオドア。

彼は名前だけ知られている。

「…陛下はこのこと知っているの?」

「…言ったら殺すって…」

「ひとまずあなたのその身体の記憶を取らせて」

「どうやって?」

水の精霊は何があったか水素を取って水を作り記憶表すことができる。

「じゃあ行くよ!」


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