第9話 新たな絆(フランside)
フランside
「こんばんは、お父様お母様。私はレスの記憶の中にあるフランですわ!」
私は家族に改めてご挨拶をした。
「貴方、今とても良い笑ちか顔ね」
私は驚いてしまった。
「お父様の言う通り貴女方は気づいてらしたのね。お兄様方は私達の変化に一番早くに気付いてましたでしょ?」
私は確信をもって言った。だって彼らは最も大切で1番大変な時を過ごしたゆういつの家族だったから
薄々感じていた、彼らの視線は明らかに私の変化に気づいていた。
「僕、嬉しかったんだ。君があの頃のような笑顔を見せてくれる日々が増えてきたことに」
「そうだな。俺も見ていて嬉しかった。」
…ねぇ皆、『私』達は本当に……
「ああ、今のお前はどこか少しスッキリしている」
「お嬢様、私達使用人は貴方様をいつでも見守っていますよ」
良い家族達に恵まれたね。
「ありがとうございます。これからの新しい私を宜しくお願いしますわね!」
『……フラン』
『レス。』
『さようなら、"私"。そしてありがとう。』
『私』は深く眠りについた
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レスside
……もう夕方か。
「お嬢様、おはようございます。雰囲気が変わられましたね」
「本当?」
『……俺らもなんか』
『少し軽くなった気がします』
エドとエルフのアルフィーが言った。アルフィーの事は皆アルと呼んでいる。
「ええ、お嬢様の瞳に光がさしこんだように表情が少し明るくなりました。」
…どうして私はこの人達を見て見ぬふりをし続けてしまったのだろう。これではお父様の事言えないでは無いか。
「…メル、いつもありがとう。」
「…!ええ。こちらこそお嬢様に仕えさせて頂いて幸せです。」
きっと私はまだ大切な人達以外には警戒し、きっとまた作り笑いをしてしまうだろう。けれど少なくとも私はメルたちの前では本当の私を見せることが出来る。
今、この大切な時を大事にして行こう。
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