第3話 弟side
僕は3歳の時に記憶が急に戻った。
兄様とはその日沢山話した。前世のことで兄上が心残りだと。
僕は兄様と兄上って昔から使い分けていた。
よく兄上はお前の方がしっかりしてるとか頭がいいのは羨ましいと言われてきたけど兄上の方が頭がいいと思う。
そしていつも守ってばっかりだった。
兄様と兄上の話をしている時赤ちゃんが生まれた。
ただおかしい事に鳴き声は聞こえてこなかった。
そしたらメイドは
「レイズン様とレイドル様妹君が生まれたのですが……」
「何かあったの?」
僕は問いかけた。
「いえ……ただ妹君はただ涙を静かに流しているだけだと。」
僕と兄様は駆け足でかけて言った。
「母様!」
執事長が今は眠っていると言った。
赤ん坊の顔を覗いた時、その赤ん坊が兄上だった。
兄上と沢山話をしたよ。まあ、脳内でだけど。
まさか僕が兄になるとはびっくりしたよ。ましてや妹だなんて。
さらに驚くことに兄は何回か転生を繰り返してるらしくて、先代エードラム様だったと聞いた時はほんとにびっくりしたよ。
今の帝国の精霊王たちは二代目なんだ。
8000万年前に世代交代と聞いたけど兄上は転生を繰り返してきたと言っていた。
いったい精神年齢は何歳なんだと思ったよ。
父の話をしていたら別の人格である異世界の皇帝まで出てきちゃったんだよ。
でも沢山話している時兄上は僕達以外の所では出てこないと。
もう疲れたと言われたんだ。改めて兄上の魂を見た時は酷いぐらいにボロボロになっていた。
だから兄様とこっそり脳内で会話して休ませてあげようと言ったんだ。
だけど赤ん坊で兄上は魔力が多いからいちいち入れ替わると魔力が人格によって異なるからもう少し成長しないと無理みたい。
だから僕らは今世の"妹"の心を守るために強くなろうと思ったんだ。
だって今世は貴方の兄であって貴方よりは大きい。
だから守ることだってできるはずなんだから。
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