第7話 教風



風の言葉にさとされながら

登り続ける山道で

涼しげに吹く緑の

青葉の香りが語るように

小鳥達の囀りが真夏の夢を思い出させる


せせらぎが聞こえたなら崖を降り

冷たい水に掌をつけて顔を洗い


遥か下界へ降りれば

広い大地は夜の闇に包まれて

明かり取りと虫追いのためだけの

小さく積んだ薪に火を入れ


夜空に散りばめられた白の光の中で

青に光る星を見つけたなら

夜の風が冷たい秋が来ると

囁きかけてきた

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